リストラってやっぱりネガティブに見られるの?
勘違いされることも多いけど、そうとも限らないよ
「大企業だからといって安泰ではない」といわれてしばらく経っています。
確かに大企業でもリストラはありますが、業績の悪い一部の会社であってほとんどの人は自分に関係がないと思っているかもしれません。
少なくとも今までは。
直近では、富士通、NEC、東芝などの大手家電メーカーで次々とリストラが行われています。
かつて就職ランキング上位だった会社のリストラを目の当たりにして、またいざ自分が直面して、他人事ではないと思っているのではないでしょうか。
ここでは、リストラ後について見ていきます。
目次
リストラ事情
リストラとは?
リストラとは、リストラクチュアリング(=再構築)の略です。
ほとんどの場合は、会社での人員整理、つまり解雇することを指します。
日本は通常、解雇するのは難しいのですが、業績悪化の場合には手続きを踏むことで可能となっています。
大手企業のリストラニュース
ここ数年でもたくさんのリストラのニュースがあります。
会社の規模や従業員の年収は関係ないようです。
家電メーカー
- 富士ゼロックス:グローバルで1万人規模のリストラ
- 富士通:5,000人の配置転換を実施、2,850人が早期退職
- NEC:グループ社員を3,000人削減
- ルネサス:1,000人規模の人員削減
製薬
- 大正製薬:約1,000人が早期退職
- アステラス:約700人の早期退職
- エーザイ:約300人の早期退職
リストラに関するよくある勘違い
リストラ自体はさほどネガティブ評価にならない
リストラとなると、会社都合の退職となります。
それ以外は通常の退職とは変わりません。
リストラ自体でネガティブ評価となると考える人もいますが、そんなことはありません。
たとえば、会社がある分野から撤退したり、部門を縮小するような場合にはあなたの能力と会社は関係ありませんよね。
基本的に、経営は経営者・取締役・役員といった人たちの責任なので、あなたがそういった役職でなければそこまで関係ありません。
社内と社外での評価とは関係ない
上と関連しますが、あなたが社内でどのような評価を受けていても社外ではあまり関係はありません。
同じ会社で長い時間働いている人の場合には、会社内でしか使えない能力が高くなりがちです。
逆に、社内であまり力を入れていない事業であっても、社外であなたを求める人がいれば、問題ありません。
注意が必要なのは、大半の大企業出身者は自己評価が市場の評価よりもはるかに高いことです。
リストラされても大丈夫
40代・50代での転職活動の厳しさに関してはだいぶ広まってきました。
それでもまだ市場価値と本人の意識が合っていないことは非常に多いです。
大半の人が転職活動に苦労するということを理解しておきましょう。
多くの人に大変なのは間違いないですが、その中でも成功する方法は確実にあります。
リストラされたらどうする?
よくある失敗のパターン
まずは、多くの人が陥りがちな失敗のパターンをお伝えします。
これまでも大規模なリストラはありましたし、ミドル層での転職情報もたくさんあり、失敗のパターンは非常に共通していることがわかります。
失敗する人にはこのような特徴があります。
- 自分の市場価値を高く見積もっている
- プライドが高い
- 転職活動を甘く見ている
- 求人探しや選考対策がおざなり
- 少し休んでから行動している
- 行動量が少ない
自己評価が高く、転職活動を甘く見ていて、行動が遅く、行動量も少ないということです。
典型的にはこのような順番になります。
- 一生懸命働いてきたので少しゆっくりするか。割増の退職金も出たし
- そろそろ活動をしようか。とりあえず、転職サイトで応募するか
- あれ、おかしいな。思ったより落ちるな。転職エージェントにも相談するか。
- え、そんなに給料下がるの? もっと受ければどこか通るだろう。
- (満足できる仕事が見つからず、時間が経過)
- そろそろ仕事につかないとまずいな。思い切って条件を下げるか
- あれ、条件を下げてもなかなか大変だ。この仕事できるかな…
- やっと決まった。年収300万円下がったけど、仕方がないか。
誰かが書いたシナリオでもあるのかというくらい、こうなる人は多いです。
逆にいうと、こうならないように行動すれば、成功確率は上がるわけです。
早めに客観視をする
上の例でも問題なのは、自己評価と市場評価を合わせるのに、非常に時間がかかっていることです。
早めに自己評価を修正するのが大事です。
では、どうやって修正するのか?
おすすめは2つの方法です。
- 同じような境遇で転職した人に聞く
- 転職エージェントに相談する
自分で自分を客観視するのは、難しいので、他人の力を借りましょう。
1.同じような境遇の人に聞く
もし同じような境遇の人がいたら、その人に聞きましょう。
正直、聞きづらいかもしれませんが、後で苦労する数倍マシです。プライドは早めに捨てましょう。
2.転職エージェントに相談する
もう1つ万人向けにおすすめなのは、転職エージェントに登録することです。
彼らは転職のプロなので、あなたの転職難易度がどの程度なのか、どのような求人に内定をもらえそうかがわかります。
あなたに求人紹介が厳しい場合には、そのことも伝えられるので、早めに相談するのをおすすめします。
すぐに動く
「一生懸命働いてきたので、少し休みたい」という気持ちはわかります。
ただ、行動開始が遅れたせいで転職活動が長期化する人は非常に多いです。
たとえば、あなたが退職したときに周りに同じような仕事をしていた人はいませんか?
その人たち全員がスキルを活かせるようなポジションはたくさんあるでしょうか?
残念ながら、30代以降のポジションは専門性が上がり、枠も限られます。
いいポジションからどんどん埋まっていく中、遅れて動き出すと、どんどん条件が悪いものになってしまいます。
早めに動き出しましょう。
行動量を増やす
30代以降の転職活動はマッチングです。
今まで獲得した経験やスキルに合う仕事をいかに見つけるかが肝です。
そのためにも、行動量を増やしましょう。
転職サイトや転職エージェント、人脈など使えるものをフル活用しましょう。
転職サイトに登録する
リクナビNEXTなど大手の転職サイトには登録しておきましょう。
求人数が格段に多いです。
転職エージェントに登録する
とくに40代以降は、求人紹介が難しいといわれることが多いです。
リクルートエージェントは求人数が多いので、可能性が上がるので、おすすめです。
年収600万円以上、マネジメント経験があるような人はJACリクルートメント、ビズリーチもハイクラス求人に強いです。
人脈を使う
自分が今までに働いてきた人、友人などに伝えるのもありです。
人脈を活用したほうが他人と比べられにくく、掘り出しものの仕事が見つかる可能性があります。
退職金はとっておく
おせっかいですが、退職金はとっておきましょう。
お金が出ていくイベントが多い年代ですし、貯金が減っていく恐怖は大きいです。
退職金はあてにせず、自分のセーフティーネットとして持っておくのがいいです。
ここを頼りに計画するのは危険です。できる限り、貯めておくようにしましょう。
さらに知っておきたいこと
ここでは、リストラとその後について見てきました。
40代・50代でもその後の人生は長いです。
浮き沈みはありますが、コントロールしながらキャリアを作っていきましょう。
ほかにもキャリアや転職に関する記事があります。