年収580万円は、男性だけの平均年収(521万円)も超えています。
一人暮らし、夫婦、子供1人で生活するには十分な金額です。
そこから子供2人となると、もう少しほしいというところです。
婚活で女性が相手に求める金額として600万円が話題になりましたが、20代・30代で該当者はほとんどいないという話にもなりました。
ここでは、そんな年収580万円の生活について、お金を中心にローンや仕事まで見ていきます。
目次
額面年収580万円の手取り金額
手取り年収・手取り月収はいくらか?
年収580万円でもそのままの金額が手に入るわけではありません。
年収は額面ともいわれる総支給額ですが、ここから
- 税金(所得税、住民税など)
- 社会保険料(健康保険、年金保険、雇用保険、介護保険)
が引かれます。
年収580万円の手取り金額は
- 年収で約440万円
- 月収で約37万円
となります。
所得税、住民税、社会保険料はいくらか?
年収580万円に対する具体的な税金や社会保険などの内訳を計算したものがこちらです。
単身世帯、東京の協会けんぽ、40歳未満というようないくつかの前提をおいていますので、人によって違います。
月収 | 年収 | ||
額面 | 48.3 | 580.0 | |
社会 保険 |
厚生年金 保険料 |
4.3 | 51.6 |
健康 保険料 |
2.3 | 27.9 | |
雇用 保険料 |
0.1 | 1.7 | |
介護 保険料 |
0.0 | 0.0 | |
税金 | 住民税 | 3.3 | 38.2 |
所得税額 | 1.6 | 19.7 | |
手取り | 36.7 | 440.9 |
年金保険料、住民税、健康保険料、所得税などの負担が大きくなっています。
実際には手取りはもう少し多くなるかと思いますが、計算方法の詳細など興味がある方はこちらもどうぞ。
年収580万円の割合・年齢は?
年収580万円は男性・女性で高い?
国税庁のデータより計算すると、年収600万円以上は、
- 男性で28.4%
- 女性で5.7%
- 全体で19.0%
年収580万円の場合でも、男性・女性ともに高い方だとわかります。
出典:民間給与実態統計調査 – 国税庁より作成
年収580万円は20代・30代・40代で高い?
年収580万円程度だとすると年齢との関係性はどうなっているのでしょうか。
国税庁とdodaが年齢別の平均年収データを調査しているため、そちらをご紹介します
厚生労働省のデータ
厚労省のデータに基づいて作成しましたが、とくに20代・30代ではかなり上位に入ることがわかります。
20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | |
500万円 以上 |
3.1 | 19.2 | 35.2 | 40.8 | 14.8 |
600万円 以上 |
1.0 | 9.2 | 22.0 | 29.3 | 9.8 |
800万円 以上 |
0.2 | 2.6 | 8.6 | 13.8 | 5.0 |
1000万円 以上 |
0.0 | 0.7 | 2.3 | 4.2 | 1.9 |
出典:賃金構造基本統計調査をもとに作成
国税庁のデータ
国税庁のデータは、非正規の人も含むので実態に近い数字となります。全体と比較すると、どの年代でも580万円になることはありません。
男性のみと比較すると、40代前半と後半の間あたりなので男性の45歳前後かと思われます。
30代後半 (35~39) |
40代前半 (40~44) |
40代後半 (45~49) |
|
男性 | 512 | 563 | 633 |
女性 | 300 | 392 | 299 |
全体 | 433 | 460 | 494 |
出典:民間給与実態統計調査 – 国税庁より作成
dodaの平均年収データ
dodaの場合には正社員限定でフルタイム中心なのでやや高めに出ます。
男性の場合には45歳前後、全体で見ると50歳前後になります。30代までで年収580万円の人は高いといえるでしょう。
年齢 | 45歳 | 46歳 | 49歳 | 50歳 |
男性 | 590 | 610 | 643 | 662 |
女性 | 418 | 425 | 439 | 455 |
全体 | 542 | 559 | 594 | 605 |
年収580万円の平均貯金額と家賃相場
年収580万円の平均預貯金・金融資産額
預貯金額とそれ以外も含めた金融資産の2つを見ていきます。
年収帯によっても違いますが、580万円をちょうど間くらいとすると以下のとおりです。
- 金融資産では一人あたり200~300万円以上
- 単身世帯の平均で1,000万円超え
年収500~750万円の平均預貯金・金融資産
世帯 種別 |
単身 世帯 |
2人以上 世帯 |
平均 預貯金 |
981 | 596 |
平均 金融資産 |
2,156 | 1,138 |
金融資産 中央値 |
869 | 520 |
手取り年収からの貯蓄率
年収をどれくらい貯金・貯蓄に回して貯めているのかも見ておきましょう。
単身世帯のほうが支出が少ない分、貯蓄比率も多いようです。
- 単身世帯では20%で4万円前後
- 2人以上世帯では10%で2万円前後
年収500~750万円の貯蓄比率
単身世帯 | 2人以上 世帯 |
|
平均 | 22 | 11 |
貯蓄 しない |
8.8 | 16.5 |
~10% | 10.5 | 28.4 |
10~20% | 28.7 | 30.9 |
20~30% | 18.1 | 11.7 |
30%~ | 33.9 | 8.3 |
出典:『家計の金融行動に関する世論調査』 金融広報中央委員会
年収580万円の家賃相場
上で見たように年収580万円の手取り月収は37万円前後です。
家賃は手取りの3割程度に収めたいところなので、多くても11万円までには収めましょう。
とくに、夫婦や子供がいる家庭ではいかに家賃を抑えるかが重要になります。
年収580万円の生活レベル・家計簿事情
実際に項目ごとに生活費の内訳についても見ていきます。
独身、二人暮らし、3人家族、4人家族の順番で見ます。
一人暮らし・独身の生活費・家計簿
簡単なシミュレーションをすると、このようになります。
収入 | 給料 | 37万円 |
固定費 | 家賃 | 10万円 |
通信費 | 1万円 | |
光熱水費 | 1万円 | |
変動費 | 食費 | 5万円 |
交際費 | 3万円 | |
趣味 | 2万円 | |
服・日用品など | 3万円 | |
貯金 | 12万円 |
家賃は10万円程度であれば問題なさそうです。貯金は生活次第で10万円以上貯めることもできるでしょう。
趣味がある人は趣味にも使えますし、交際費や食費に回しても十分に貯金できる範囲です。
とくに趣味がないという方は、Pairsやwithなどのマッチングアプリもおすすめです。
気がついたらどんどん時間は経っていきます。時間に余裕があるうちに動いておいた方がいいです。
二人暮らし・夫婦の生活費・家計簿
二人暮らしの場合でもぜいたくをしなければ、十分貯金は可能です。
収入 | 給料 | 37万円 |
固定費 | 家賃 | 10万円 |
通信費 | 1.5万円 | |
光熱水費 | 1.5万円 | |
保険 | 1.5万円 | |
変動費 | 食費 | 6万円 |
交際費 | 2万円 | |
趣味 | 2万円 | |
服・日用品など | 2万円 | |
貯金 | 11万円 |
しっかり貯金をしておいて、子供や老後に備えておくのも重要です。
「ちょっと、使いすぎてるかな…」と思う方はマネーフォワードなどの家計簿アプリを使いましょう。
やりすぎは注意ですが、レシートをカメラで撮るだけですし、お金を使うたびに意識するようになるので、出費は減ります。
子供1人・2人・3人以上の生活費・家計簿
3人家族、4人家族になると、子供の出費がどんどん増えます。保険なども考えたほうがいいでしょう。
収入 | 給料 | 37万円 |
固定費 | 家賃 | 8万円 |
通信費 | 1.5万円 | |
光熱水費 | 1.5万円 | |
保険 | 2万円 | |
変動費 | 食費 | 6万円 |
交際費 | 2万円 | |
教育費 | 3万円 | |
趣味 | 2万円 | |
服・日用品など | 2万円 | |
貯金 | 9万円 |
住宅ローンなどにもよりますが、子供が1人であれば、カツカツというほどではないでしょう。
教育費はすべて公立でも1,000万円程度かかるとされています。
20年で割っても年間50万円、月に4万円程度になります。
もちろん、子供2人以上も不可能ではないですが、どれくらい節約できるかを考えたほうがいいです。
年収580万円のマイホーム・住宅ローン事情
ローンは可能か不可能かでいうと、金額によっては可能です。
3,000万円は可能で、4,000万円は無謀か?
とくに子供がいる場合には、住宅ローンをしっかり考えないと危険です。
ローンはただの借金で、3,000万円を借りると返済額は金利・期間によっては4,000万円近くになります。
いくらなら借りれますか? というのが話題がありますが、あなたの生活費次第です。
いくらなら可能かどうかということではなく、実際に無理せず返せるかどうかを考えましょう。
そもそも本当にどうしても家が必要なのかも考えましょう。
年収580万円の車・ローン事情
車に関しては住宅ほど厳しくはありません。維持費と購入費をあわせて考えます。
車は維持費(税金、保険、ガソリン、駐車場)だけでも1~2万円かかります。
購入もローンにした場合には、金利もありますし、月々の生活費をさらに圧迫します。
年収580万円の仕事・年収を増やす方法
資産運用で増やす
資産運用で増やす方法はありますが、元手が必要です。
また、大きくリスクを取らないで儲けられるのは年2%前後になります。
元手が数千万円はないと、あまり意味のある金額になりません。
ふるさと納税はあまり
年収580万円前後の場合には、ふるさと納税で節約できる金額も7万円程度とあまり大きくはありません。
実際にもらえる商品はいいものでも2~3万円相当のものなので、手間の割にはメリットは小さいでしょう。
副業で増やす
本業の忙しさや業務の内容にもよりますが、副業で稼ぐことも可能です。
営業や経理、事務などは難易度が高いですが、エンジニアやデザイナー、Webマーケティングなどはやりやすいです。
ただ、副業で数万円のハードルは高く、挫折する人も多いのが実態です。
転職をして増やす
転職によって給料を増やすのはかなり有力な方法です。
あなたの現在の給料や経歴を踏まえて、今よりも高い給料水準の会社に移ればいいからです。
会社選びさえ間違えなえれば、年収を100万円以上増やすのは難しくありません。
自分の経験に合っていて、年収の高い仕事は、収入以上のメリットがあります。
転職を成功させる3つのポイント
1.転職サイトに登録しておく
リクナビNEXTやミイダスなどの転職サイトに普段から登録しておきましょう。
登録しておくことで、自分の市場価値がわかります。
また、自分に興味がある企業からスカウトが来るので、気に入った企業があれば、転職する選択肢もあります。
2.若いうちに動く
転職が成功するかどうかは年齢が大きな要因となります。
どんなに優秀な人でも、年齢が上がると大幅に難易度が上がります。
25歳、30歳、35歳、40歳といったタイミングで選択肢は大幅に減っていきます。
今、応募できる仕事の多くは時間が経つと応募できなくなってしまいます。
少しでも早いタイミングで動き出すことが重要です。
3.プロに相談する
最後に、もっとも成功確率を上げる方法は、転職のプロに相談することです。
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