【実体験】戦略コンサル業界の実態!年収や総合コンサルとの違い・一覧・ランキングも紹介

コンサルタントと名乗る人は巷に溢れています。一口にコンサルと言っても、経営コンサルタントもいれば、ウェブマーケティングや調達、会計など各職能の人もいます。ときにはコンサルティング営業的なものも含まれます。

正直、コンサルティング業界全般として、外からはなかなか実態がわかりにくく、自分も働いて初めて理解したことが多いです。

今回は自分の実体験や周りの他ファームで働いた人からの話を元に、経営コンサルタント、その中でも戦略コンサルタントの実態をご紹介します。

経営コンサルタント・戦略コンサルタントとは?

経営コンサルタントとは、企業の経営に対してアドバイスをする仕事です。

この中でも対象とする企業規模や提供するサービスによっていくつかのカテゴリーに分けることができます。

この中で戦略コンサルタントというのはいわゆる大企業向けのコンサルティングサービスを提供しています。イメージとしては、年商数千億円企業で誰もが聞いたことがある会社が対象です。

こうした企業に対して、中期経営計画の策定支援やDX戦略の立案支援、会社全体の変革支援や営業機能の改革といった支援をしています。

そもそも戦略コンサルタントとは、日本独自の言葉で、英語だとmanagement consultantと一般的には言われます。トップマネジメントの課題をいかに解くかという仕事で、その業務範囲は多岐にわたります。

戦略コンサルタントと総合コンサルタントの違い

コンサルティングの業務内容の違い

ここで、一つ戦略コンサルとよく比較される総合コンサルとの違いにも言及します。

この二つはそもそも大企業向けのコンサルティング業務という点では共通しており、本質的には経営イシューを解く仕事です。

ただ、解くイシューの種類やその解き方に違いがあります。非常に雑に言ってしまえば、戦略コンサルタントは課題のスコープで、何をやるかというwhatから入ることが多いのに対し、総合コンサルタントではhowから入ることが増えるといった印象です。

また、戦略コンサルは戦略策定といった企画部分に留まるものが比較的多いのに対して、総合コンサルは実行部分まで支援するものが多いです。

特に、総合系ではITのシステムなどを最終的に作ることが多いですが、戦略系のファームでは、そういったことはしません(できません)。一部はITコンサルと呼ばれることもありますが、ここらへんの境目はやや曖昧です。

ただ、最近では戦略コンサルも実行支援、いわゆるhow的な領域への進出を強化していますし、総合コンサルタントもwhatから入ることはあるので、そこでの境目は昔ほど明確ではないように思います。

所属企業の違い

具体的な企業の違いについては、詳細は他のサイトなども見てもらえればと思いますが、主要な会社は以下のようなものです。

どこの会社を戦略とするか、総合とするかは一部企業においては、あんまり明確に定まってはいません。

戦略コンサル

  • 外資:マッキンゼー、BCG、ベイン、ATカーニー、ローランドベルガー、アーサーDリトル
  • 国内:ドリームインキュベータ、経営共創基盤、コーポレートディレクション等

総合コンサル

  • 外資:アクセンチュア、BIG4(デロイト、EY、KPMG、PwC)、アビーム等

フィーとカウンターパートの違い

戦略コンサルと総合コンサルの違いを分ける大きな要素の1つはクライアントへ請求するフィーです。

戦略コンサルと総合コンサルでは比べる企業にもよりますが、クライアントに請求するフィーが3~7倍くらいまで変わります。戦略コンサルでは、だいたい現場で3~4人が2~3ヶ月働いて2~3億円は請求します。

逆にいうと、こうしたフィーを正当化できるだけの価値(バリュー)を生まないものには取り組めないということになります。そのため、自然と役員レベルの承認やコミットが必要な経営へのインパクトが大きな領域がプロジェクトの対象となります。

総合コンサルでは、フィーが下がる分、本部長や部長といった人の関与が高くなります。

人数と質の違い

戦略コンサルと総合コンサルは業務は近い部分もありますが、従事する人数やいる人も多少違うので、わかりやすいところをいくつか取り上げます。

人数

例えば、アクセンチュアで働いている人数は全世界で71万人いますが、マッキンゼーでは、3万人程度しかいません。

総合コンサルの方がITシステムを含め、多様なサービスを提供しているため、圧倒的に人数が多いです。

人の種類

戦略コンサルも拡大し、多様な人を受け入れていますが、それでも総合コンサルの方が多様です。

わかりやすい例では、戦略コンサルの場合には新卒の大半が東大や慶應です。学歴フィルターが早慶レベルなので、かなり限られます。また、中途の人も半分近くが修士号を持っており、海外MBAの卒業生も多く、画一的です。

一方で、総合コンサルはエンジニアやデザイナー、会計士といったスキルが多様な人が多いです。

Tier・給料の違い

Tier(ランク)の違い

非常にセンシティブな一方で、多くの人が興味を持つ話題としては、コンサル業界のランクといったものがあります。

戦略コンサルないのものは次に紹介しますが、大枠で語ると、戦略コンサル>総合コンサルといった序列意識が多くの人にあります。

実際、総合ファームから戦略ファームに移ると、役職が下がります。ただ、給料は戦略ファームの方が高いことが多いので、給料は上がるケースも多いです。

給料の違い

たとえば、戦略ファームの場合には、新卒で600-700万円、そこから2-3年でコンサルタントに上がると1,500万円前後、そこからさらに2-3年で上がると2,000-2,500万円といった形で上がります。

これが、総合の場合にはそれぞれ戦略ファームと比べて低く、コンサルタントで800-1,000万円になり、マネージャーで1,100-1,300万円といった水準になります。

戦略コンサルファームの一覧、ランキング

戦略コンサルの明確な一覧やランキングを作るのが難しいですが、上から3つはMBBやBIG3と呼ばれて、固定化されています。

1位:McKinsey(マッキンゼー)

コンサルの世界トップといって反論の余地がない会社かと思います。日本では「マッキンゼー流」と名のついた本もたくさん出版されています。

いわゆるグローバルファームで、全世界で展開しており、戦略ファームの中でも3万人規模と大きいです。

近年では新卒の採用数が非常に増えているという話です。

2位:BCG(ボストン・コンサルティング・グループ)

2位も誰もが異論のない会社で、BCGです。

BCGは少しユニークでグローバルに展開をしながらも、かなりローカライズしている印象で、日本支社は日系企業に近いようです。

近年、拡大しており、大量採用しており、デジタル領域に力を入れているという話をよく聞きます。

3位:Bain(ベイン)

正直、ベインに関しては、規模が小さいこともあり、あまり話を聞きません。

ベインもグローバルファームの側面が強いですが、日本支社という意味ではそこまで存在感がない気がします。

筆記やwebテストの基準が非常に高いことが有名で多くの人が落ちています。

戦略コンサルに転職するためには?

必須条件

戦略コンサルに転職するには、学歴かコンサル経験が必要です。

それ以外の縛りはそこまでなく、他の業界で問題になりがちな年齢に関しても、未経験で35歳以上の人も入社しています。

ただ、学歴だけはどうしようもなく、早慶以上でないと書類で落ちます

学歴がない人は総合コンサル等で経験を積むか、MBAを含む大学院を経由する必要があります。

追加で必要なもの

書類で落ちなければ、筆記と面接対策です。

ただ、ここはプロに任せましょう。コンコードやムービンといったコンサル専門の転職エージェントがあります。

自分もそうした会社を利用して、転職しました。

どのテストが使われているか、どのような面接が行われるかがわからずに、転職を成功させるのは非常に困難です。

特に、コンサルの場合にはケース面接が必ず課されます。この内容も各ファーム異なりますし、重視されている要素も全く別です。

こういった試験は対策可能ですし、しなければ簡単に落ちます。というかしない人はそもそもコンサルという仕事に向いていないです。

働いてみての個人的な所感

自分は30代にコンサル未経験で入社しましたが、正直に入って良かったです。

入社1年くらいはキャッチアップするのが大変でしたが、それ以降はだいぶ慣れてくるので、業務の要領を掴むことができ、非常に効率的に進められています。

いろんな業界やテーマに携わることができたという意味でも、コンサル的な仕事の進め方やスキルなどを身に付けられたのは良かったです。

正直、また受けたら受からない気がしますが、興味がある人はチャレンジだと思って受けることもお勧めします。

 

コンサル以外の転職も検討したい人はこちらの記事もどうぞ。

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