「好きなことで生きていく。好きなことを仕事にする」で語られないこと。

woman
ゆか

前にそんなCMなかったっけ?

man
まっくす

Youtuberが出てたやつね

好きなことで生きていくっていい言葉だと思うんですよね。

好きなことで生きていくと嫌いなことで生きていくでいったらみんな前者を選びますよね。

でも多くの人が好きなことで生きていくという状態になっていないと思うんですよね。

それは、好きなことで生きていくというのは、誰でもできることではなくて、そこそこ難しいからだというのがあります。

ここでは、好きなことで生きていくということの難しさから実現する方法までを掘り下げていきます。

なぜ多くの人がそうなっていないのか?

「あなたは好きなことで生きていますか?」という問いに自信を持ってYESといえる人はそこまでいないでしょう。

その理由はシンプルで、好きかつ稼げるというものが少ないからです。

以下の図のように両方が重なり合う領域って少ないです。

あなたが運良く、非常に稼ぎやすいものが大好きであったり、好きの幅が非常に広い場合にはハードルが下がります。

あなたが運が悪いと、重なる領域がなくて、好きで稼げるものはないということもありえます。

稼ぎ方が多様化しているので、どんなものでも稼ぎやすくなってきているのは事実ですが、それでも難しいものは難しいです。

あなたが、街で電柱の数を数えるのが好きでも、それにお金を払ってくれる人は少ないでしょう。

ただ、これが一致している人は一定数います。

好きかつ稼げる領域なので、うまくいきやすく、そういった人が元気に発信するので、好きなことで生きていけそうと思う人が出てくるわけです。

他にもよくある勘違いとして、以下の3つがあるので、こちらも見ていきます。

  1. 好きなことは楽
  2. 好きなことだけをやる
  3. うまくいっている人が多い

好きなことで生きていくことの勘違い3つ

1.好きなことは楽

好きなことで生きていくと聞くと、楽という印象の人もいるかと思います。

自分が見ている範囲では、こうした人たちはめちゃめちゃ仕事をしています。

それは、好きなこともそれ以外のこともやっていて、いっそのことサラリーマンになったほうが楽なんじゃないかというレベルです。

Youtuber(ユーチューバー)は超大変

好きなことで生きていくという言葉はYoutuberのCMでしたが、Youtuberってすごい大変です。

Youtuberとして有名なHikakinですが、2006年から動画を上げ続けています。

高校卒業後にスーパーのレジで働きながら、Youtubeの動画を録るという生活を続け、2010年にやっと動画があたり、Youtubeのパートナーに。2011年にYoutubeで生活できるレベルに、2012年に専業になる。

ほとんど毎日のように動画を上げ続けていますし、動画の編集なども自分でやっています。

Youtuberが楽だと思う人がいたら下の動画を見てほしいです。

同じような生活を何年もするのが果たして他の人たちにも可能かどうかはあまり自信がありません。

ブロガー・プログラマー・インフルエンサーも一緒

Youtuber以外も同じく、簡単ではありません。

好きなことで生きていくという文脈で多いのは以下のような人たちです。

  • 自分のブログで稼ぐ人
  • ライターとして稼ぐ人
  • プログラマーとして稼ぐ人
  • SNSで稼ぐ人
  • Youtuberとして稼ぐ人

自分は、アフィリエイトやライターの人たちの事情を多少、把握していますが、みんなめちゃめちゃ働いています。

休みなく1日10時間以上作業して、半年や1年かけてやっと月に10万円という人も珍しくありません。

最近では、アルゴリズムによる変動も大きく、一瞬で収益が半分以下になることもあります。

どう考えても楽じゃありません。

プログラマーとして活躍する人も技術を身につけたり、維持するために労力を払っています。

インフルエンサーも一般の人が考えられないくらい、提供するコンテンツの質にこだわっています。

2.好きなことだけをやっている

好きなことで生きていく人たちは、好きなことだけをやっているわけではありません。

自分が一番やりたいことでは、うまくいかないからほかのものにスイッチしている人も多いです。

ヒカキンだって、もともとはヒューマンビートボックスですが、今ではその印象はさほどないのではないでしょうか。

どの仕事も自分の好きなことだけやるわけにはいきません。

Youtuberの動画編集だったり、ブログでアフィリエイトリンクを変更したりというのは一般的にわくわくするようなものではありません。

会社を登記したり、請求書を送ったり、確定申告をしたりも楽しい作業ではないですよね。

この人たちも楽しい仕事だけをしているわけではありません。

3.成功している人は多い

コンテンツの分野はとくにそうですが、成功と失敗の差が大きいです。

Youtubeというのはその最たるものです。

みんなが平等に一定の成果を上げるものではなく、大成功する人と大失敗する人がいるものです。

みんなが最低20万円をもらえる世界ではなく、0円の人もいるが1億円を超えるような人がいる世界です。

ブログで月に1万円すら稼げないというのは珍しくありません。

生存者バイアスという言葉もありますが、僕らは成功した人ばかりを目にします。

成功していない人はそれをわざわざ発信しないので、あまり表に出ないからですね。

こうした構造を理解せずに、安直にYoutubeを始めてしまうのはリスクでしかありません。

好きなことで生きていく

好きなことで生きていくべきか?

好きなことで生きていくべきだという考えの人もいますが、個人的にはどちらでもいいのではと思っています。

稼ぐものと好きなものを別にしたほうが楽ということはあるかもしれません。

どんどん柔軟な働き方は認められる方向になっていくと思うので、稼げるほうの仕事で週3働いて30万円、他の仕事は別でやるのもありかもしれません。

プログラマーは稼ぎやすいので、あまり好きでなくてもリモートで稼げるという理由でやっている人もいます。

あまり好きなことにとらわれると可能性が逆に狭くなっていきます。

好きなことで生きていくには?

生活が可能な範囲で稼ぎつつ、好きなことにシフトしていくのはおすすめです。

そのための3つのコツがあります。

  1. 生活し続けるだけ稼ぐ
  2. 少しずつ実験する
  3. たくさん試すこと

1.生活し続けるだけ稼ぐ

1つ目は、生活できる水準をキープすることです。

ポイントは稼ぎ続けることと、不要に出費を増やさないことです。

貯金があれば、働かない期間があっても大丈夫なので、精神的な安定にもつながります。

2.少しずつ実験する

2つ目は、少しずつ実験することです。

学生や20代前半では、いきなり飛び込むようなリスクを取る行為もありですが、基本的にはおすすめしません。

小さく実験して、自分に合っているかを見極めながら、少しずつ拡大していくのがいいです。

3.たくさん試すこと

好きなものはやってみないとわからないことも多いです。

好きなことを見つけるためには、いろいろと手を出す必要があります。

この試すという行為自体が絶対数として足りていない中で、決めると続かないものを選んでしまう可能性があります。

ポイントは気になるものがあったら試しておくことです。

さらに知っておきたいこと

好きなことで生きるというのは、そんなに単純な話ではないです。

濃淡はありますし、その裏には膨大な努力があったりします。

すべての人が、好きなことで生きていくのがベストとは限りません。

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