ここ数年でフリーランスや副業が言葉がだいぶ浸透しました。
最近では、政府も「働き方改革」というスローガンを掲げ、少しずつ多様な働き方への理解が進んでいます。
僕の周りでも起業したり、フリーランスとして独立したり、会社員のまま副業したりという人は増えています。
自分の前の職場がフリーランスの人が利用するサービスでした。
その中には、フリーランスというよりは会社員の人が副業として登録するケースも多かったです。
ここではフリーランスに興味がある方に向けて、仕事の種類から実際に働くうえでの注意点までをお伝えします。
目次
フリーランスとは?自営業・起業との違い
フリーランスとは、特定の企業や団体などの組織に属して働くのではなく、個人で働く人たちをします。
フリーランスという職業があるわけではないので、厳密な定義があるわけではありません。
したがって、フリーランスでも個人事業主とやっているケースと法人としてやっている場合があります。
フリーランスの語源は?
フリーランスとは中世の傭兵(lancer)で契約に基づいて働く人たちが語源のようです。
今は命を懸けなくていいので、すばらしいですね。
自営業との違いは?
よく似た言葉に自営業というものがあります。
フリーランスも自営業も呼び名なので、あまり違いはありません。
デニムというかジーパンというかくらいの違いだと思います。
なんとなく自営業の方がお店(八百屋とか花屋)のイメージがあり、フリーランスの方がネットっぽいイメージがあるくらいです。
起業との違いは?
起業も1人で始めると、初期はフリーランスに近いのですが、起業は人を雇い、会社を成長させていくという点でフリーランスとは異なります。
フリーランスになるには?
開業届を出すだけ
フリーランスになるための事務手続きが気になるかもしれませんが、心配いりません。
開業届という紙を出すだけで10分程度で済みます。
法人登記も開業届も両方対応したこともありますが、開業届の方が異常に楽です。
あまりにも楽すぎて、税務署の人に「え、これで終わりですか?」と聞いたくらいです。
なれないということはありえないので、まずは仕事を獲得することに集中しましょう。
フリーランス・副業の8つのおもな仕事
では、具体的にどのような仕事はあるのでしょうか。
フリーランスの仕事は本当は多岐にわたります。自営業といいかえれば、皆さんも無限に思いつくのではないでしょうか。
1人でできることであれば、なんでも仕事になる可能性があります。
ここからいくつか、よく目にするフリーランス・副業の仕事を列挙します。
種類は違っても、仕事の性質の近いものはまとめています。
- ライター、ブロガー
- エンジニア、デザイナー
- マーケティング、営業
- 事務・アシスタント
- 投資家
- ヘッドハンター、不動産
- アイドル・インフルエンサー
- カメラマン・メイク
仕事別の始め方・ポイント
仕事の簡単な紹介をしながらどのように始めていくといいか、進め方のポイントなどをご説明します。
1.エンジニア・デザイナーなど作る仕事
今、圧倒的におすすめするのはエンジニアです。
需要に対して供給がまったく追いついていないため、しばらくは仕事に困りません。
会社員でもフリーランスでも副業でも活躍できる可能性がある仕事です。
ブランディングしていかないと報酬を大きく上げることは難しいですが、月に100万円程度であれば稼いでいる人も多いです。
ポイント
この分野のフリーランスの場合には、専用のサービスが多く立ち上げっているため、営業面で心配することはあまりありません。
自分の得意のプログラミング言語を突き詰めたり、より担当領域を増やしていったりするといいですね。
また、基礎的なコミュニケーション能力があると報酬も上がりやすくなります。
エンジニアの人の場合、技術はよくてもコミュニケーションで問題がある人が若干、多いです。
月収で100万円以上稼いでいた友人のエンジニアはビジネスの話もでき、常駐をかけもちする形で稼いでいました。
始め方
まずは、技術力を上げましょう。
エンジニアやデザイナーの場合には、いきなりフリーランスはハードルが高いです。
実務経験が2年前後もあれば、フリーランスとしても案件を獲得しやすいです。
長く働く必要はありませんが、企業の中で仕事の進め方やコミュニケーションの方法を学んでおくのが役に立ちそうです。
未経験者はプログラミングスクールがいい
まったく経験がない人は、プログラミングスクールで学習したほうが挫折もしにくく、学習効率もいいです。
本気でエンジニアとして働きたいという人は、GEEKJOBやProEngineerは20代なら無料で勉強できて、就職まで対策してくれます。
ほかの記事で詳しく書いているので、こちらも参考にしてみてください。
経験者はフリーランス支援のサービスを活用すべき
すでに経験があるという人向けには、フリーランス支援のサービスが多数あります。
案件紹介を中心として、確定申告などのサポートもあります。
レバテックフリーランス
直請けの案件が多く、平均年収が高いことが評判です。
多くのフリーランスの人がとりあえず登録します。
要求水準も他社より高めなので、エンジニアとして最低2年の経験がある人におすすめです。
ポテパン
プログラミング学習サービスなど、エンジニア向けサービスが充実しているポテパンもフリーランス向けサービスを提供しています。
ギークス
ギークスもフリーランスに力を入れています。3年以上の経験がある人はよさそうです。
Midworks
いきなりフリーランスになるのが不安という方や独立したい方向けに、フリーランスと正社員の間のようなサービスを提供しています。
まとめて比較している記事もありますので、こちらもぜひどうぞ。
2.ライター・ブロガーなどの書く仕事
ライターもメジャーな仕事の1つです。
Webメディアはたくさんありますし、特別な知識や技術が必要ない仕事もあるため、多くの人がはじめやすいものです。
副業としてもとっつきやすく、本業がある人でも休日を中心に活動している人もいます。
書く仕事もWEBメディアから雑誌、書籍からシナリオライターや構成作家のようなものまでさまざまあります。
仕事として、大きく分けると、ブログなど自分のために書く仕事と寄稿記事のように企業などに依頼されて書く仕事があります。
ポイント
ライターは参入障壁も低いため、参加者も多いため、気をつけないと低時給で、激務になってしまいます。
大きく2つの収入を得る方法があります。
- 企業からの案件を受ける
- アフィリエイトやサロンなどで稼ぐ
企業案件はすぐにお金が入りますが、働き続けないと生活ができません。
一方で、後者は時間がかかるので、生活できるようになるために時間がかかります。
この組み合わせがおすすめです。
企業案件を受けながら単価を上げつつ、ブログを書いてそこからのアフィリエイト報酬や案件獲得を狙っていくのが良さそうです。
単価を上げる
単価を上げる方法はいくつかありますが、専門性・ソーシャル・キャラあたりがセオリーです。
ライティングに対する適切な報酬づけは難しいので、高くなる理由を作りましょう。
簡単に始められるのは専門性です。
自分の中でなんらかの専門性を決めてそこに特化した方がいいです。
自分が興味を持てたり、もともと詳しかったりするものの方がいいでしょう。
金融のように利益率の高い領域は、ライターの報酬も高くなる余地があります。
他にもソーシャルでファンがいたり、本人のキャラで仕事がもらえるというレベルまでいくといいです。
ライターの場合には、自分の名前で稼いでいる人がまだそこまでいない印象なので、ねらい目ではないでしょうか。
始め方
本当に全く仕事がない状況であれば、まずランサーズやクラウドワークスで普通に案件を受けましょう。
まずは、なんでもいいので書きはじめましょう。
もともとWEBライターや記者というよりも普通の人が活躍しているケースをよく見ます。
できれば単発案件ではなく、継続案件を探していきましょう。
ちゃんとやっていれば、クライアントは増えるはずです。
そこで、単価を上げて生活に必要な分を稼ぎましょう。
余った時間でブログを書いたり、自分のポートフォリオを整理してブランディングしたりしましょう。
アフィリエイトはそれ専門の勉強が必要になるので、サイトの作り方や基礎的なSEOは勉強しましょう。
3.マーケティング・営業
マーケティングや営業もフリーランスで働いている人たちがいます。
僕もこれをやっていたことがあります。
マーケティングの場合には、WEBマーケティングでメディアのコンサルティングやリスティング、SNS広告などのサポートが多いです。
リモートで働くならWEBマーケティング一択かと思います。
自分はSEOを中心にWEBマーケティングをサポートしていました。
営業の場合には、営業代行として代わりに営業したり、従業員向けの営業研修をやっている人もいます。
ポイント
ビジネス職はあまり案件があまり出回りません。
正確には、ニーズは多くの会社であるのですが、とりまとめるようなサービスやプラットフォームがあまりありません。
したがって、案件をいかに獲得するかが重要です。
自分の場合には、知り合いの会社を手伝っていました。
知り合いやSNSから案件を獲得する感じがおすすめです。
もう1つは、必要なスキルを身につけておくことです。たとえば、リスティング広告の運用経験などはすぐに売れるスキルになります。
始め方
副業として、コンサルティングをはじめるのがいいでしょう。
自分のニーズやスキルのレベルを認識して、売れるかどうかをちゃんと見ましょう。
売れたらパッケージ化して横展開できるようにしましょう。
クラウドテックは営業はありませんが、マーケティングやディレクターの仕事はあります。
4.事務職・アシスタント職
事務的な業務も増えています。こちらは完全にリモートでできるものも多いです。
オンラインアシスタントのようなサービスも数年で増えてきました。
秘書経験者などもいますが、どちらかというともともと大企業などでバリバリ働いていた女性が多いようです。
結婚や出産を機に退職して、フルタイムは難しいけど優秀という人たちもたくさんいます。
ポイント・始め方
サイトに登録しましょう。完全に在宅でできる仕事も多いようです。
5.投資家・お金でお金を稼ぐ仕事
投資家も一人で活動しているという意味ではフリーランスに近いかもしれません。
株式や債券、FXなどで投資をして収益を得ている人たちです。
投資家といっても、粛々と投資をして儲ける人と投資法やファンで儲ける人の2つのタイプがいます。
Twitterでよく見るのは後者ですね。投資をして儲けるよりもファンを作って儲ける方が楽ということかもしれません。
継続的に発信するとファンがついたりします。
興味深いのは、仮想通貨周りを見てもわかりますが、結果を出していない人でも方法論が売れていたりします。
ポイント・始め方
まず、投資を始めましょう。投資はブログやSNSと相性がいいです。(楽して稼ぎたい人がたくさんいるため)
ブログでどのような基準で口座を選んだか、日々の収支報告や簡単な投資の分析などをコンテンツ化しましょう。
あまりにも負け続けるのは厳しいですが、継続して発信することで固定ファンを獲得する人は多いです。
今であれば、やはりビットコインは試しておきたいです。
6.ヘッドハンター・不動産などの紹介業
報酬が高額なものもフリーランスになりやすいですね。
一般的な人材紹介の報酬は年収の30%程度なので、年収500万円の人でも1人決まると150万円です。
同じように、不動産手数料も3%程度とすると4,000万円の物件で120万円です。
どちらも年に3~4件決まれば、一般的なサラリーマンの年収程度、月に1件決まると、1,000万円は超えますね。
ポイント・始め方
個人や小さめの法人で運営しているケースが多いです。
基本的なパターンとしては、関連する職場で基本的な業務を学んでから独立します。
こちらもあらかじめの準備が重要で、うまく人や企業にアプローチできる仕組みが作れている場合には、うまくいく場合が多いです。
失敗するパターンはシンプルに顧客にリーチできなかったというケースが多いです。
7.インフルエンサー・アイドル・芸能人
事務所に所属しないセミプロのような人たちもいます。
YoutuberやInstagrammerなどプラットフォームごとにも有名な人たちが出ています。
Youtuberならヒカキン・はじめしゃちょー・ヒカル、インスタは上位は渡辺直美・水原希子・ローラと有名人ですが、数万~10万人前後のフォロワーの人は大量発生しています。
ポイント・始め方
こういうのは、早めにやっておくのが重要で、あなたがよほど変わっていない限りは、既存のSNSで勝負しても難しいです。
今であれば、Tik tokだったりでしょうか。
限られた層にだけリーチしている人も生き残りやすいので、特定の分野に特化したり、ターゲットを定めて熱烈なファンを作りましょう。
8.カメラマン・メイク
ここは一番疎いですが、カメラマンやメイクもフリーランス(というか個人の名前で活動)している人が多いですね。
仕事の取り方としては、営業・マーケティングと一緒で、前職のつながり系で、〇〇さんのメイクを担当みたいな実績があると楽ですね。
フリーランスの良いこと3つ
1.あらゆることが自由
働く相手、働くペース、働く場所などあらゆるものが自由です。
会社員自体の大きなリスクである、不快な上司や気の合わない同僚と無理に付き合う必要がありません。
興味のない無駄な会議もなければ、満員電車に乗って会社に出社する必要もありません。あらゆることが自分で決められます。
いきなり異動を伝えられ、行きたくない場所に行ったり、やりたくない業務をする必要はありません。
クライアントさえいれば、海外に住むこともできます。
2.自分に仕事を合わせられる
基本的に会社で働くということは、会社に自分を合わせるという側面があります。
小規模な会社であれば柔軟ですが、大きくなるほど仕事は専門化します。
あなたが、営業とマーケティングとカスタマーサポートが得意でも1つを軸にするのが基本です。
これが、フリーランスとしては、別々のプロジェクトで同時並行でやったり、リソース配分を決められたりします。
自分にもっとも合う形で働くことができます。
3.収入が上がることがある
会社には成果を分配する側面があります。
ある人が100万円を稼いで、ある人が5万円しか稼がなくても後者の人の給料を2万円とか3万円にすることはできません。
あなたのパフォーマンスが高い割に、会社での給料が低い場合には収入が上がることがあります。
会社からすると、固定費や雇用のリスクを負わなくていいため、同じような業務でも給料が上がることもあります。
フリーランスの4つのデメリット
1.収入が不安定
会社員として働いていると、月に1回は必ず給料が振り込まれます。
今月振り込まれないリスクや来月以降なくなるリスクは基本的には低いでしょう。フリーランスの場合、それがあります。
そもそも雇用契約ではないため、特別な定めがなければ、常に案件が終了するリスクがあります。
取引先になにかの問題があったり、経営状況が悪くなったりすると真っ先にあなたのコストを削ることが検討されます。
いいときもありますが、悪いときもあります。ある月はいいかもしれませんが、急に複数のクライアントがなくなる可能性があります。病気になる可能性もあります。
平均するとサラリーマンより収入を得ても精神的に不安定ということはありえます。
2.成長しないリスク
フリーランスになるということは少なからず、過去の経験やスキルを活かして働いていきます。
会社であれば、部署の異動や昇進に合わせて、新しいスキルを得ることが必要となる場面があります。
フリーランスの場合には、それを徹底的に避けて稼ぐことができてしまいます。
それは特定の業務が得意になる一方で、新しいことを学びにくくなっている可能性もあります。
自分を継続的に成長をさせていく仕組みがないと、いつの間にか年齢の割に使えない人になったり、単価が下がったりします。
3.孤独問題
意外と触れられる気がないような気がしますが、フリーランスとして働くと、人とのコミュニケーションが極端に減ることがあります。
1週間近く、人と会話をしていないことに気づいたり、最後に飲み会に行ったのはいつだろうかと考えたりすることがあります。
自分なりのコミュニティーを見つけたり、結婚したりして解決している人もいます。
4.労働時間が長くなりがち
稼げるうちに稼いでおきたい、早く実績を積みたいなどの多くの理由から労働時間が長くなってしまう場合があります。
1日12時間労働を半年とか1年を続けるのは意外とよくあることでしょう。
いつ働くのも自由ですが、言い換えれば、いつでも働くことができてしまいます。
自分なりにペースを決めていかないとバランスを崩す可能性があります。
注意しておきたいこと
準備をしておくこと
あらかじめ準備をしておくことで、成功確率を大幅に上げることができます。
見切り発車は失敗確率が高く、おすすめできません。
副業として試す
ほとんどのものは副業で試せます。
副業で、実際に継続できそうか、生活できそうかを見ておきましょう。
自分が生活できる分、稼げそうかどうかをまずチェックしましょう。
顧客が1社あるだけでも精神的に全然違います。
話を聞いておく
フリーランスの人に話を聞いておきましょう。
いざ、独立してみると想定と違ったと思うことは非常によくあります。
あらかじめ、そのギャップを少しでも減らすことができます。
また、仲間がいると孤独になるリスクも減らせます。
クレジットカードを作っておく
個人になると、クレジットカードにかなり落ちます。(経験談)
会社にいるうちに複数作っておきましょう。VISA、Master、JCBがあればとりあえずは安心です。
自分が使う銀行やよく使うサービスに関連するものがいいです。
三井住友VISAカードやPontaクレジットカードに、イオンカードなど自分に合ったものを使いましょう。
スキルを身につけておこう
スキルがない人は独立前に勉強しましょう。
ライティングのスキルがない人はまず書きはじめましょう。
プログラミングに関しても学習サービスはたくさんあります。あなたが若ければ無料のものもあります。
エンジニアは、しばらく需要が共有を上回り続けるという魅力的な領域です。
フリーランスにも非常になりやすいです。
20代・30代の人はぜひ検討してみてください。
さらに知っておきたいこと
ここでは、フリーランスの仕事に関して見てきました。
フリーランスとして独立を考えていない人も副業の選択肢があります。
自分のどんなスキルが売れるのかを知っておくのも損はないでしょう。
- あなたが副収入を作りたい
- 会社で働くのが厳しくなった
- 趣味に打ち込みたい
- どこかに移動したい
と思う日があるかもしれません。
定年の年齢も上がっていくでしょう。
いざというときのためにも、あなた自身の選択肢を増やしておくことをおすすめします。
他にもキャリアやフリーランスのコンテンツがあります。こちらもどうぞ。
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