女性活躍が盛んに叫ばれていますが、女性が働き続けるのは今も簡単ではありません。
出産後も働き続ける女性は増えていますが、まだ半分程度です。
パートなどでの働き口はありますが、バリバリ働きたいという人は物足りないこともあるでしょう。
ここでは、女性が正社員として働き続ける選択肢を持つために知っておいてほしいことをご紹介します。
目次
1. キャリアを守る2つの方法を押さえる
結婚や出産を経ても、働き続けたいという人には大きく2つの方法があります。
- 正社員で会社を辞めない
- 転職できるようにしておく
「絶対に専業主婦になる」という方はいいかもしれませんが、給与の課題もあり、共働きの家庭も多いです。
経済的に自立していることは、安心材料にも自信にもなりますので、考えておきましょう。
正社員で会社を辞めない
個人的に非常におすすめの方法です。
正社員は立場として非常に強く、会社側が従業員を退職させるのは非常に難しいです。
なので、正社員として働き続け、ライフイベントの際には休暇をもらうのが確実な方法です。
会社の女性に対する姿勢
そのとき、女性の働き方に理解のある会社にいることがポイントです。
法的には認められていても、周りが働き続ける中で休暇を取りづらい環境もありますし、会社側が慣れていないと負担も大きいです。
産休や育休を取ったり、時短勤務をしたりする人が当たり前にいる環境だとあなたの負担がまったく変わります。
また、残念なことに女性は出世が難しい会社があることも事実です。
20代後半から30代前半あたりに、女性が活躍しやすい会社で正社員として働いておくことは1つの有効な手法です。
非正規は極力選ばない
年齢が上がると、経歴次第では正社員は厳しくなります。
安易に非正規で働くことを選ばないようにしましょう。下でも詳しく説明します。
転職能力を高めておく
もう1つは、転職できる力を蓄えておくということです。
具体的には、このようなものです。
- 営業での売上、マーケティングでの会員数増加などの実績
- マネジメント、新規事業、人材採用、経理などの経験
- 英語、プログラミング、Word・Excelなどのスキル
こうしたものが身についていないと再就職や転職に苦労します。
事務職は避ける
中でも事務職の人は苦労することが非常に多いです。
- 志望する人が多いため倍率が常に高いこと
- 年齢に応じた能力を身につけられていない人が多い
ことの2点からです。
おすすめの職種
同じバックオフィスの業務でも、経理、労務、営業企画などは専門性が身につきます。
会社が変わっても有効なものが多いので、強くおすすめします。
転職能力のチェック方法
転職能力が高いかどうかは、「新卒入社の人があなたと同じ業務をやるにはどれくらいの時間がかかるか」を考えてみましょう。
数ヶ月であれば、ほとんどないということになりますし、3年程度かかるようであれば十分に高いということです。
両方あると安心なので、正社員の立場を守りながら、転職能力を伸ばすようにしましょう。
2. 転職の4つのルールを理解する
転職にはいくつかルールがありますが、意識している人は少ないです。
ルールを知っておかないと、後から不利になってしまうことがあります。
とくに重要度の高い4つのルールがこちらです。
- 年齢のルール
- 転職回数のルール
- 女性のルール
- 非正規のルール
年齢のルール
シンプルに年齢が上がるほど転職しづらくなるというものです。
その理由の1つは年齢ごとに企業側が求めるものが変わってくるからです。
年齢ごとに求められるもの
- 新卒(ポテンシャル超重視)
- 既卒・第二新卒(ポテンシャル重視)
- 30歳未満まで(専門性も考慮、未経験はここまで)
- 35歳未満まで(高い専門性が必須、マネジメントも考慮)
- 35歳以上(高い専門性やマネジメントが必須)
この表のように年齢が若いうちの方がポテンシャルの比率が高く、専門性はあまり考慮されません。
年齢が上がるほど、ハードルが上がります。
自分に合う求人の数が格段に減っていくので、どんどん難しくなるわけです。
逆にいうと、自分の年齢に合うような実績・経験・スキルを持っていれば転職はできます。
転職回数のルール
転職回数は増えるほど不利になります。
2回までは問題ないケースも多いですが、3回以上になると気にされることが多くなります。
転職回数の転職への影響
- 転職回数
- 2回まで(多くの会社で問題なし)
- 3回以上(一部の会社で選考に通りにくくなる)
- 転職回数に対する年齢
- 20代で2回まで(多くの会社で問題なし)
- 30代で4回まで(一部の会社で選考に通りにくくなる)
- それ以上(多くの会社でネガティブに取られる)
女性は非正規で働く人の割合が多く、転職回数が増えがちです。
転職にあたっては回数が増えないように気をつけましょう。
女性のルール
女性と男性の違いは、女性は出産・育児のライフイベントに大きく影響されることです。
出産を機に退職する人は減っていますが、最新の出生動向基本調査によると、46.9%と約半数の女性が退職しています。
平均初産年齢は30.7歳なので、再就職しようと考えるときには
- ブランクがあったり
- 年齢が上がっていたり
- 転職回数が増えていたり
- 働く時間が限られたり
するために難しくなります。これに備えておくことが重要です。
非正規・正規のルール
非正規から正社員へのハードルは高いです。
結婚・出産・育児を機に退職して、家計の足しにするためにパートで働く人は問題ないでしょう。
20代のうちに「楽そうだから」、「自由だから」という理由で、非正規として働く人は注意が必要です。
若いうちはまだ正社員になりやすいですが、そのような状態で30代に突入すると選択肢が格段に減ります。
立場でも能力でも自分のキャリアを修正するのが難しくなります。
同じ努力をするなら若いときの方が効率がいいです。
3. 年齢ごとのポイントを押さえる
20代
20代はあらゆる選択肢があります。
未経験での転職もしやすかったり、仕事での失敗を挽回しやすかったりします。
30歳までに結婚したい、子供がほしいという場合にはそこまでに自分に合った仕事についておくことも重要です。
30代
30代は20代の過ごし方によって変わります。
出産の前後は負担が大きくなるので、転職をするならその前に済ませておきましょう。
すでに結婚していて子供がほしいという場合には、そのまま会社で働き続けるというのも選択肢としてありです。
30代も前半の方が後半よりも転職しやすいです。
自分のライフイベントに合わせて考えるようにしましょう。
40代
40代前半は出産のラストタイミングにもなります。
この年齢では転職のしやすさは何歳でもあまり変わりません。
年齢が上がると、転職は難しいといわれていますが、自分の専門性がある人は何歳でも可能です。
それまでの経験を活かして独立するような人もいます。
4.転職をするなら早めに
運良く、女性が働きやすい会社にいるあなたはラッキーです。
そのまま働き続ける方がいいかもしれません。
女性の仕事を制限したり、産休を取ろうとするともめたりする会社は残念ながら多いものです。
女性が不利になる職場の場合には転職は有効な解決手段です。
原則は、なるべく早くする、出産などに被らないようにするという2点を守ることです。
迷ったら転職も結婚も早めがいいです。
転職の進め方
実際の転職の進め方ですが、自己分析や企業研究は就活のときと大きく変わりません。
ポイントは、転職サイトと転職エージェントを併用することです。
- 求人数が多く、自分に気に入った仕事を調べられる転職サイト
- 非公開求人の提案やプロのアドバイスを受けられる転職エージェント
転職サイトはたくさん求人がありますが、求人を調べるところから選考まですべて自力で進める必要があります。
転職エージェントは、自由に調べることはできませんが、非公開求人の提案やプロのアドバイスを受けて転職を進められます。
この2つを使い分けましょう。それぞれおすすめを見ていきます。
おすすめ転職サイト
転職サイトは、女性特化のものもありますが、そこまでこだわる必要はありません。
王道はリクナビNEXT、女性専門はとらばーゆ、年収400万円以上の人はリブズキャリアがおすすめです。
リクナビNEXT
- 大手から中小まで求人の質・量ともに圧倒的
- 自分で探すだけでなく、スカウトにも期待できる
- 転職者で使っている人が多い
リクナビNEXTは総合型の転職サイトとして、圧倒的に強いサイトです。
求人数が多く、地方やマイナーな職種に関しても対応しています。
履歴書や職務経歴書の作成に関してツールも用意されています。
経歴を登録しておくと、スカウトもかなり来るので、活用しましょう。
とらばーゆ
- リクルート運営の女性向け転職サイト
- オフィスワークやアパレル・医療まで幅広い求人
- 女性向けのコンテンツや検索機能が充実
とらばーゆはリクルートの運営する女性のための転職サイトです。
サイトのデザインもコンテンツも検索方法も女性向けのサイトになっています。
リクルート運営なので、安心して利用できる転職サイトです。
リブズキャリア
- キャリア女性の専門サービス
- コンサルティング、IT大手、メーカーなど大手企業多数
- 年収400万円以上の女性限定
リブズキャリアはキャリア女性のための転職支援サービスです。
過去最高年収が400万円以上の人が対象のサービスです。
取り扱いのある求人もコンサルティング、IT大手、メーカー大手企業のものが多くなっています。
運営会社は、女性×キャリア領域の専業で女性向けのメディアも運営しています。
大手エージェントの画一的なサポートではなく、専業ならではのサポートが期待できます。
年収400万円以上の人はぜひ登録したいエージェントです。
おすすめの転職エージェント
女性の場合には、転職エージェントを活用するメリットが大きいです。
女性の働きやすさは会社によって大きく異なります。
外から見分けるのは難しいので、女性転職に強いエージェントに相談して、紹介してもらうのが一番です。
また、若いうちほどポテンシャルが評価されやすく、会社選びや自分の見せ方で決まる部分が大きいです。
このどちらも転職エージェントはサポートしてくれます。
僕も3回転職していますが、転職の際には、必ずエージェントを活用しています。
転職は、何回もできない意思決定です。
入社しなきゃわからないことは仕方がありませんが、少しでも成功率を上げましょう。
よく家族に相談をしたり、友人に相談をしたりする人がいます。
彼らはあなたのことは詳しいかもしれませんが、転職のプロではありません。
確実に成功させるためにも転職のプロのアドバイスを絶対に受けたほうがいいです。
女性におすすめのエージェントランキングを紹介します。
転職エージェントの場合には、会社と同じくらい担当エージェントとの個人的な相性が大事です。
何人かの担当者と話してみて、相性が良さそうな人と進めていきましょう。
doda
- 求人件数が10万以上で、国内最大級
- 書類の選考サポートもばっちり
- 主体的に探すのにも使えるサービス
dodaはバランスがよく、求人・サポートともに非常に高いレベルです。
求人数は10万件以上と国内でも最大級の量を誇っています。
サポートも求人紹介はもちろん、重要な選考書類の書き方にも力を入れています。
dodaはスカウトの数が多かったり、自分で求人を調べる転職サイトとしても優秀です。
積極的に転職したい人にマッチしています。
パソナキャリア
- サポートが評判になるレベル
- はじめての転職、女性の転職にも強い
- ほかでは不利になる人でも大丈夫
パソナキャリアは大手の中でもサポートが抜群にいいです。
パソナキャリアは創業時からはじめての転職や女性の転職支援に力を入れています。
求人数が多い中で、サポート体制が優れているという万人に勧められるエージェントです。
type女性の転職Agent
- 女性専用の転職エージェント
- キャリアアドバイザーは大半が女性
- 女性にポジティブな求人が多い
やはり女性専用の転職サービスの方が安心という方もいるかと思います。
type女性の転職Agentは@typeという転職サービスを運営している会社の女性専用エージェントです。
キャリアアドバイザーも大半が女性で、ここでの求人はすべて女性がターゲットになることもプラスです。
やっぱり女性専用が安心という方はぜひ活用しましょう。
さらに知っておきたいこと
ここでは、女性が正社員として働き続ける方法を見てきました。
女性に対する支援はよくなってはいますが、まだまだです。
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