残念なお知らせがあります。
あなたの給料は頑張ってもほとんど上がりません。
たまたま上がる可能性がないわけではありませんが、業務を頑張って成果を上げるという方法は実はかなり非効率です。
あなたは自分の給料がなぜその金額なのかを説明できますか?
ここでは、あなたの給料が低い理由とそれがどうすれば上がるのかを見ていきます。
目次
あなたの給料はどうやって決まるのか?
実力以外のたくさんの要素で決まる
会社で働いたことのある人であれば、これが実力や実績だけで決まらないことはわかるでしょう。
たとえば、このようなものが関わります。
- 会社の所属する業界の業績
- 会社の業績
- 前職の年収
- 入社時の給与交渉
- 家族の人数、かかる費用
- 残業時間
- 業務の希少性
上の要素に、実力や実績はまったく出てきていません。
あなたの会社が、
- たまたま利益率の高い業界に所属している
- たまたま新規事業があたって、好調
という理由でも上がりますし、あなたが
- 前職年収が高かった
- 給与交渉でうまく年収を上げられた
- 子供が2人いてお金がかかる
- 長時間働いた
- ほかの人にはできない業務をしている
という理由でも上がります。
強いて言うなら、給与交渉の頑張りはありえるかもしれませんが、入社後の頑張り要素は上の中には1つも入っていません。
あなたが働いている会社やあなたの職種などで大枠は決まってしまいます。
給与の差を少なくしている
日本企業では、大きく差をつけない会社が多いです。
成果主義という言葉が流行しましたが、実際に成果主義の会社はほとんどありません。
これは自分が営業職をやっていたからわかりますが、営業のように非常に明確な差がつく職業でも同様です。
自分の会社でも一時期インセンティブが導入され、自分は給料がそのときに大きく上がったので、かなりハッピーでした。
でも、すぐに終わってしまいました。日本人はインセンティブがなくても頑張って働くからです。
自分はイギリスやインドネシアでも働いたことがありますが、入社時の給料パッケージで必ずインセンティブの説明があります。
かなり重要なポイントで契約あたりにいくらであったり、売上や利益の何%というものだったりします。
ここは日本企業だけではなく、日本人の労働意識や契約に対する考えの問題もあるため、今後もなかなか変わらないでしょう。
あなたの給料はなぜ低いのか?
実力とはあまり関係ない
上の要素を見ていくと、あなたの給料と実力があまり関係ないことはわかるかと思います。
あなたの給料が低くても実力が低いとは限りません。
そもそも、実力を正しく測ることはかなり困難です。
ある会社や部署でイマイチだった人が転職したり、異動したりして活躍しているところをたくさん見ました。
会社や業務とのマッチングがよくないだけということはあります。
給料が上がりにくい業界・職種にいる
まず、注意が必要なのは構造的に上がりにくい業界や職種があるということです。
具体的には、保育士や介護士などは厳しいです。
これは公定価格でサービスの値段が決まっていたり、○○人あたりに○人必要といった人員などと決まっていたり、縛りが大きいからです。
残念ながら構造的に厳しいので、個人の努力で給料を上げることが困難です。
書店なども同様です。Amazonなどオンライン書店が強いことに加えて、出版社・取次・書店などで利益配分が決まっていたり、本の値段が決まっていたりするので、街の書店は厳しいわけです。
個人においては、その状況を受け入れて働くか、場所を変えるかを考える必要があります。
給料の上がりにくい会社にいる
衰退中の業界であってもうまくいっている会社、業界が伸びていてもうまくいかない会社はあります。
また、安い給料で従業員を働かせる会社もあれば、従業員へ利益を分配する会社もあります。
成果に関係なく分配する会社、成果によって大きく給料を変える会社もあります。
あなたがどんな会社に所属するかは非常に重要です。
- あなたの先輩や上司は給料が高いか?
- 実績によって、給料が変わるか?
- 年次によって、給料が変わるか?
- 新卒や中途などによって不利になるようなことがないか?
- 上が詰まっていて、今後の昇給・昇進が厳しいということはありえないか?
- 今後の会社の展望はどうか?
などを考えてみましょう。
そもそも給料が上がる構造がなければ、あなたがどれだけ頑張っても報われない可能性があります。
給料を上げる3つの方法
給料を上げる方法は大きく3つあります。
- 今の会社で交渉する
- 追加で仕事をする
- 転職する
それぞれについて見ていきます。
今の会社で交渉をする
交渉材料抜きの場合には厳しいですが、転職を切り出すタイミングなどで高い給与が提示されることはあります。
ストレートに給料を上げてくださいというのは厳しいかもしれませんが、給料の上がりやすい部署に異動したり、給料の上がりやすい職種に異動したりというのは意外とできたりします。
もし今の会社で評価されているのであれば、なおさら異動しやすいでしょう。
追加で仕事をする
単純に残業代もありますが、副業が大丈夫な会社の場合には副業も考えられます。
本業に近い領域であれば、異なるスキルも身につきますし、個人の知名度を上げることでフリーランスとしての独立などの選択肢もあります。
副業禁止の会社の場合には、処分される可能性もあるので、やめましょう。
参考:フリーランスの仕事を徹底解説!種類・始め方・案件獲得・注意点まで
転職する
業界・職種・会社次第では、転職して別の会社に移ったり、職種にチャレンジしたりする方がいいことがあります。
転職はやり方さえ間違えなければ、誰でも給料を上げやすい選択肢です。
頑張っても報われない会社にいるとモチベーションが上がりにくいですし、ずるずると働くと軌道修正がどんどん難しくなってしまいます。
転職のときのポイントは、3つあります。
- なるべく若いときにする
- 企業をしっかり選ぶ
- 選考対策も疎かにしない
企業の重要性は、上でも説明しましたが、正しい企業で働くことのメリットは非常に大きいです。
そのためにしっかり会社を選んだり、内定をもらうために対策をしたりすることは重要です。
そして、もう1つ重要なポイントは年齢です。
年齢によって大きく選択肢が変わります。
まず、業界や職種を大きく変えるのは20代であれば、かなり転職しやすいです。
30代でも関連ある業務をアピールすることでできますが、少しでも若いほうが有利です。
手遅れになる前に行動しましょう。
もう1つ、転職のときに必ず活用したいサービスを2つご紹介します。
1.口コミサイト
1つは口コミサイトです。すでに使っているという方もいるかもしれません。
ここ数年で口コミサイトは劇的に進化しました。口コミ数も増えて、あらゆる企業を網羅しています。
どのサイトでも働いていた人の生の声が載っています。
口コミによる評価のランキングなどもありますし、情報は充実しています。
転職サイトなどで調べた会社の評判を確かめるのにも役立ちますし、ここで調べてから、直接応募したり、転職サイトで探す方法もありです。
とくに、口コミサイトごとに違いはあまりないので、どれでもいいでしょう。口コミを投稿すると、どれも無料で使えます。
転職エージェント
もう1つは、転職エージェントです。
あなたが無限に時間を使えるのであれば、1つ1つの会社をチェックしてもいいかも知れませんが、現実には難しいでしょう。
選考対策に関しても我流で進めて、書類や面接で落ちてしまうのはもったいないです。
ここは、転職のプロに頼りましょう。
彼らはあなたの要望に合った求人を紹介してくれたり、会社に合わせた選考対策をしてくれたりメリットは非常に大きいです。
僕は3回転職していますが、必ず転職エージェントに相談しています。
以前、自分で探した会社に入社したところ、想像と違うことがさまざまあって、数ヶ月で離職してしまいました。
評判や実態をちゃんと確認しなかった自分も悪かったです。
ただ、そもそも人のアドバイスをもらわずに進めるリスクを強く感じました。
転職は多い人でも数回程度で、慣れている人も少ないですし、アドバイスを受けられることもあまりないでしょう。
あなたはいい会社の見分け方がわかりますか? 自分に合った会社がどれかわかるでしょうか?
演色エージェントの人には毎日のようにいろいろなタイプの人と面談し、多くの人の転職活動をサポートしています。
転職サイトや口コミサイトを活用するのも重要ですが、そこではあなたの転職活動に対するアドバイスはもらえません。
転職を少しでも考える場合には、まず転職エージェントに相談しましょう。
転職エージェントごとのカラーがありますし、なによりも担当者との相性があります。
複数の会社に登録して面談したうえで、自分に合った人とやり取りをしましょう。
いくつかおすすめのエージェントをご紹介します。
転職サイトは求人数が多い大手がおすすめです。口コミを調べながら活用しましょう。
さらに知っておきたいこと
ここまで、あなたの収入を上げる方法を見ていきました。
給料だけを中心に仕事を選ぶのがいいとは思いませんが、給料によってその後の仕事や人生の選択肢が変わる面はあります。
給料が低いと思ったときには、なぜ低いのかをしっかり考えることが大事です。
足りないのはあなたの頑張りや実績ではないことはよくあります。