若者の海外離れは進んでいるともいわれますが、海外で働く選択肢は増えていくでしょう。
海外で働く選択肢はたくさんありますが、実はあまり知られていません。
世間一般で海外っぽいイメージがあるものと実際に海外にいける仕事にもギャップがあります。
この記事では、海外で働く方法やそれぞれがどういう場合におすすめかをそれぞれ紹介します。
目次
海外で働くメリットとデメリットは?
僕も多少海外で働いた経験があります。
短期間の旅行では気にならないことも何年も住んで気になってくることはあります。
簡単に自分の思う海外で働くメリット・デメリットをご紹介します。
海外で働くメリット
日本の見方が変わる
海外で働くメリットとしては、日本を相対化できることです。
僕らが当たり前だと思っている多くのことが、日本以外では当たり前ではないことがあります。
たとえば、仕事の場合には労働観が国によってまったく異なります。
というよりも、日本とそれ以外の国では大きく異なるといった方がいいかもしれません。
良くも悪くも、日本人ほど真面目に几帳面に仕事をする人たちはあまりいません。
- ほとんど全員が定時に帰る
- 今日までが期限の仕事を終わらせずに家に帰る
- 平気で約束の時間に遅れる
- 遅刻の理由を延々と言い訳にする
ということは自分は日本ではあまり見たことがありませんでした。
イギリスの場合には、長期休暇で上司が1ヶ月以上いなくて、本当にすべての承認プロセスがストップして、プロジェクトが停滞しているのを見ました。
インドネシアでは、業務中に私用の連絡をしている人たちが大量にいましたし、ナチュラルにサボる人も多かったです。
どこでも生きていける感覚
こうした業務経験が日本に行くと非常に役立つとは言い切れないのですが、多少の英語力と異文化コミュニケーションは勉強になりました。
マネジメントは圧倒的に海外の方が大変なので、海外に慣れると日本では簡単にできるかもしれません。
自分の場合は、英語を使う仕事であれば、世界中どこでも働ける自信はつきました。
海外で働くデメリット
デメリットとしては、海外で長くいると日本で働くのが難しくなることが挙げられます。
これは労働観だけでなく、やはり自分が日本で働いているときと比べるとゆるいです。
時間・納期・約束を守ったり、仕事の量や質を考えると海外の方が非常に楽です。
また、キャリア的にも日本で働く場合には、海外での業務経験は高く評価されるということもありません。
ここが悩ましいところで、将来的にも海外展開や海外で就職することを考える場合にはプラスになります。
ただ、日本で働くことを前提にするとあまりキャリア上のメリットはありません。
こうした理由もあり、海外に行きたい人は楽しめるでしょうし、発見もあるのでいいと思いますが、万人向けではないと思っています。
海外で働く5つのメジャーな方法
さて、ここから海外に行く方法を5つのパターンに分けてご紹介します。
そんなにパターンは多くないですが、行きやすさや確実性などそれぞれ違いますので、ご自身の目的に応じて選びましょう。
間違った方法を選ぶと、なかなか海外に行けなかったり、行った後の選択肢が減ってしまったりします。
5つのパターンを紹介します。
- 海外駐在する
- 転職して、海外転勤前提の求人に応募する
- 現地企業・現地採用の就職する
- 海外起業する
- ノマドする
ちなみに、個人的なおすすめはこのようになっています。
海外 駐在 |
駐在 求人 |
現地 企業 |
海外 起業 |
海外 ノマド |
|
おす すめ |
◯ | ◯ | ✕ | ✕ | △ |
難易度 | △ | ◯ | ✕ | ✕ | △ |
確実性 | ✕ | △ | ◯ | ◯ | ◯ |
待遇 | ◯ | △ | ✕ | ✕ | △ |
1.海外駐在を狙う
- 総合的なおすすめ度:★★★
- 難易度:★★
- 確実性:★
- 待遇:★★★
海外で働くと考えたときにもっとも無難な選択肢が海外駐在です。
他の条件がなく、ただ海外で働きたいという人にはベストだと思います。
一番のリスクは海外に行けないことですが、事前調査である程度、防げます。
- 入社5年までに海外に行っている人の比率
- 全体で海外に行っている人の割合
- 海外に行くための具体的な基準
ということを明確にしておきましょう。
不確実性はありますが、行くときの待遇のよさもポイントです。
家賃が会社負担であったり、給料とは別に特別な手当てが出ることが多いです。
おすすめの業種
メーカーはおすすめ
実はメーカーがおすすめです。
自分の友人でもメーカーの人は結構、海外に行っています。
会社によっては、最初の5年程度で希望者のほとんどが海外に行くところもあります。
商社は運もあり
商社も海外イメージがあるかもしれませんが、運の要素も大きいです。
10年スパンなどで長期的に見る場合はよいのですが、最初の3年とか5年で見ると配属リスクが大きく、希望とまったく関係のない仕事をしている友人が結構います。
また、商社の場合には、海外に行きたい優秀な同期がたくさんいます。
これに対して、メーカーの場合には意外と穴場の会社がたくさんあり、競争相手が少ないです。
海外に行きたい人があんまりいなかったり、商社に比べると優秀さも多少落ちたりするので、結構狙い目です。
外資やITは危険
逆に、やめた方がよいのは、外資やIT系です。
まず、外資のほとんどは日本法人での採用になると、本社や日本以外の支社で働くハードルがかなり高くなります。
ITは自分がいる業界だからよくわかりますが、社長の行く行く詐欺も多ければ、いざ行っても撤退が非常に多いです。
会社レベルでのリスクが非常に大きいため、おすすめしません。
いずれのケースでも重要なのは、経営者や人事がどのように考えているかではなく、実際に希望者のうち、どの程度がどのくらいの期間で行っているかです。
これを間違えてしまうと、いける可能性が大幅に下がってしまうので、注意が必要です。
駐在できる会社探し
ビズリーチ、JAC、ネオキャリアは海外求人に注力しているため、おすすめです。
英語力がないと採用されるのは難しいかもしれません。
2.海外前提の求人を探す
- 総合的なおすすめ度:★★★
- 難易度:★★★
- 確実性:★★
- 待遇:★★
たとえば、転職で海外を目指すケースでは、そもそも現地で働くことを前提に人を採用していることがあります。
海外進出はしたいものの、社内にはできる人・やりたい人がいない場合ですね。
国まで指定されているときもあれば、地域で指定されているケースもあります。
一定期間、日本で働いてから海外に行くという条件のものもあります。
このパターンで難しいのは、以下の2つの理由です。
- ぴったりの求人を見つけること
- 能力が必要なこと
そもそも海外前提の求人は数としては多くないですし、どれもある程度のスキルを求められるものが多いです。
それは、工場でのマネジメント経験であったり、特定の国でのマネジメント経験だったり、なかなかハードルが高い条件が課せられていることがあります。
自社にいない人を外部から採用するわけなので、当たり前なのですが、初心者には厳しい条件ばかりです。
最低限、英語がビジネスレベル以上で話せることや、海外インターンも含めてなにかしら海外に住んだり、労働に近いことをした経験がアプローチできるといいです。
求人を探すには?
ビズリーチ、JAC、ネオキャリアは結構、海外求人が多いためにおすすめです。
大手の海外展開の求人数が一定数あります。
英語力があれば、スカウトで連絡を来ることもあります。
3.現地企業で働く(現地採用・海外就職)
- 総合的なおすすめ度:★
- 難易度:★
- 確実性:★★★
- 待遇:★
海外での就職や転職に興味がある人は現地採用や海外就職という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
これは日本の企業から出張や赴任で海外の会社で働くのに対し、ダイレクトにその国の日本企業や現地企業で採用されることです。
業務や待遇のレベル
ハードルが低いことが魅力なのですが、業務や待遇の面はすすめにくいところもあります。
まず、業務に関していうと、現地採用の業務は多くの場合、あまり難しいものではありません。
日本人を採用するくらいなので、日本語を使ったり、現地の日本人を相手にするもの、本社の日本人と連係をするものなどがありますが、業務のレベルが低いものが多いです。
受付レベルから問い合わせ対応、営業サポートであったり、キャリア的にあまりプラスにならない求人を結構よく目にします。
また、それと連動して給料も低いです。
メーカーからの赴任者が家賃補助や手当てを含めて年収を1,000万円近くもらっていたりしますが、現地採用の場合には月に10~15万前後というものも結構あります。
インドネシアで現地採用で働いていた人で、年収150万くらいでしょうか。
生活費は月に10万円かからないくらいで生活できるため、そこまで問題はありません。
ただ、駐在組と比べると待遇の差が大きく、業務内容も踏まえるとなかなかおすすめしにくいのが正直なところです。
どうしても海外で働きたい若者向けといえるでしょう。
4.海外起業する
- 総合的なおすすめ度:★
- 難易度:★
- 確実性:★★★
- 待遇:★
これも特殊過ぎてすすめるも何もというものですが、まれにいます。
現地に住んでいる人の大半は駐在や現地採用なので、割合は低いです。
どこの国でもそれなりに大変で、日本で登記する数十倍大変だと思ったほうがいいです。
ハードルは高いですし、何の保証もありませんが、海外で確実に働く方法の1つです。
5.ノマドする
- 総合的なおすすめ度:★
- 難易度:★★
- 確実性:★★★
- 待遇:★
これを海外で働くに入れるかどうかは難しいですが、フリーランスや個人会社の人で海外で生活をしている人はそこそこいます。
ブロガーだったり、エンジニアだったり、投資家の人は日本にいる必要もなかったりするので、海外で暮らしている人もいます。
東南アジアであれば、生活費は10万円以下にできます。
最低限の収入が確保できる人が海外で住みたい場合にはおすすめです。
東南アジアを回る中で、ビジネスビザでやりくりをしている人たちも結構見ました。
20代、30代のうちはいいかもしれませんが、50代、60代になっても同じことをするのかというと、悩ましいところです。
海外で働くうえでの準備
最後に今後、海外で働きたい人がしておくべきこともいくつか紹介します。
英語力
よく、「TOEIC〇〇点で飛び込みました!」という記述を見ますが、少しでも話せた方がいいです。
日本語だけで採用されるケースもあるかもしれませんが、英語までできると選べる仕事の幅も増えますし、採用される確率も大きく上がります。
どこの会社で働くとしても日本語だけでなんとかなる状況はそんなに多くないので、少しでもレベルを上げておくことが重要です。
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- ECCの大人が楽しい英語!
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さらに知っておきたいこと
今回は海外で働く方法をご紹介しました。
現状、海外で働く人は人口の1%程度ですが、各国での給与水準が上がるのに伴い、海外でも働くひとは増えるでしょう。
日本で逃げ切るのも1つですが、海外に出て選択肢を増やすのも面白いでしょう。
平均寿命が90歳になったときに、死ぬまで日本にいてもよいですが、海外に住むのも新しい刺激があっておすすめです。
“海外で働く方法は?仕事・求人の探し方・新卒就職・転勤・転職・起業まで” への2件のフィードバック