55歳になると、子供も大きくなり、老後のことも考えはじめる時期です。
男性も女性も寿命は伸びていて、定年後の人生も長いです。
そんな55歳の年収・貯金などのお金事情からリタイアや転職などの仕事事情まで見ていきます。
55歳男女の年収・月収の平均・中央値・手取り
まずは55歳年収のデータから見ましょう。
55歳男性・女性の年収平均
年代 | 50代前半 50~54歳 |
50代後半 55~59歳 |
55歳 |
ソース | 国税庁 | doda | |
男性 | 661 | 649 | 715 |
女性 | 296 | 288 | 442 |
全体 | 504 | 494 | 671 |
dodaはフルタイムの正社員中心のため、やや高めに出ますが、国税庁の統計は非正規も含むため、やや低めに出ます。
55歳のフルタイムで考えると、全体では500万円、男性は620万円、女性は380万円程度でしょうか。
55歳の額面・手取り年収、額面・手取り月収
年収・月収を額面金額・手取り金額で表すと、このようになります。
額面 年収 |
手取り 年収 |
額面 月収 |
手取り 月収 |
|
男性 | 620 | 463 | 51.7 | 38.6 |
女性 | 380 | 293 | 31.7 | 24.4 |
全体 | 500 | 382 | 41.7 | 31.8 |
55歳の平均手取り月収は32万円前後です。
年収が上がると、手取りの比率は下がっています。
目安として、額面の75%前後が手取りと考えておくといいです。
自作ツールで計算しているので、詳細を知りたい方はこちらもどうぞ。
55歳の年収中央値
年齢が上がると、差が広がるため、平均と中央値の差が大きくなっていきます。
年代別の差を見ると、55歳の場合には、中央値は平均よりも10%程度低いことがわかります。
つまり、全体平均が500万円とすると、中央値は450万円となります。
男性 | 女性 | |||
50~ 54歳 |
55~ 59歳 |
50~ 54歳 |
55~ 59歳 |
|
平均 | 424.0 | 412.2 | 270.0 | 262.9 |
中央値 | 392.4 | 380.0 | 236.2 | 229.7 |
乖離 | 92.5% | 92.2% | 87.5% | 87.4% |
出典:厚生労働省 平成29年賃金構造基本統計調査より作成
55歳男女の年収分布
55歳男性の年収分布
どれくらいの年収の人が多いのでしょうか。
厚労省の賃金構造基本統計調査のデータから計算します。
- 年収300万円以上:92%
- 年収400万円以上:75%
- 年収500万円以上:61%
- 年収600万円以上:46%
- 年収800万円以上:23%(5人に1人)
- 年収1,000万円以上:7.0%
年収500万円、600万円以上の人が半分程度を占めます。
800万円以上の人も多くなります。
55歳女性の年収分布
女性の分布も見ていきましょう。
- 年収300万円以上:65%
- 年収400万円以上:33%(3人に1人)
- 年収500万円以上:20%(5人に1人)
- 年収600万円以上:12%(10人に1人)
- 年収800万円以上:4.2%
- 年収1,000万円以上:1.3%
年収400万円・500万円までは一定数います。
女性で年収600万円を超える人はかなり少ないです。
55歳男女の貯金額
55歳の平均貯金・中央値
2人以上世帯と単身世帯のデータがあります。
結論
- 55歳の2人以上世帯の貯蓄
- 平均1,130万円、中央値410万円
- 55歳の単身世帯の貯蓄
- 平均1,365万円、中央値140万円
年代別の貯金額の平均・中央値
2人以上世帯 | 単身世帯 | |||||
年代 | 平均 | 中央 | 貯金0 の比率 |
平均 | 中央 | 貯金0 の比率 |
20歳代 | 321 | 77 | 35.6% | 142 | 0 | 61.0% |
30歳代 | 470 | 200 | 33.7% | 589 | 83 | 40.4% |
40歳代 | 643 | 220 | 33.7% | 936 | 30 | 45.9% |
50歳代 | 1,113 | 400 | 31.8% | 1,342 | 130 | 43.0% |
60歳代 | 1,411 | 601 | 29.4% | 1,835 | 300 | 37.3% |
70歳以上 | 1,768 | 600 | 28.3% | – | – | 0.0% |
全体 | 1,151 | 380 | 31.2% | 942 | 32 | 46.4% |
2人以上世帯の貯金
55歳では50代平均くらいで、平均貯金額は1,130万円くらいになります。
単身世帯の貯金
単身世帯は2人以上世帯よりも平均が高いですが、中央値が低いです。
単身世帯は格差が大きく、一部の世帯が大きく押し上げているようです。
同様に計算すると、平均貯金額は1,365万円くらいと考えられます。
貯金額500万円・1,000万円・2,000万円・3,000万円以上
50代の単身世帯と2人以上世帯の貯金はこのようになっています。
- 2人以上世帯でも単身世帯でも3割前後が、1,000万円以上の金融資産あり
- 2,000万円以上の世帯は単身世帯の割合が高い
金融資産500万・1,000万・2,000万円・3,000万円以上の世帯比率
500万円 以上 |
1,000万円 以上 |
2,000万円 以上 |
3,000万円 以上 |
|||||
2人 以上 |
単身 世帯 |
2人 以上 |
単身 世帯 |
2人 以上 |
単身 世帯 |
2人 以上 |
単身 世帯 |
|
20歳代 | 17.1 | 8.3 | 6.8 | 2.3 | 3.4 | 1.2 | 1.1 | 0.6 |
30歳代 | 27.1 | 29.0 | 11.3 | 18.5 | 3.9 | 8.7 | 2.3 | 3.7 |
40歳代 | 36.4 | 33.2 | 20.7 | 21.3 | 8.1 | 11.3 | 3.4 | 7.7 |
50歳代 | 44.6 | 40.3 | 32.8 | 28.4 | 17.1 | 18.0 | 8.7 | 12.7 |
60歳代 | 51.2 | 45.5 | 40.1 | 36.0 | 23.8 | 23.4 | 15.7 | 17.4 |
70歳以上 | 53.0 | – | 42.8 | – | 27.7 | – | 18.8 | – |
出典:金融広報中央委員会 「家計の金融行動に関する世論調査」より作成
55歳の貯金なしは3割以上
50代ではどちらの世帯でも3割以上の世帯で貯金ゼロとなっています。
単身世帯ではさらに多く4割を超えています。
2人 以上 |
単身 世帯 |
|
20歳代 | 35.6 | 61.0 |
30歳代 | 33.7 | 40.4 |
40歳代 | 33.7 | 45.9 |
50歳代 | 31.8 | 43.0 |
60歳代 | 29.4 | 37.3 |
70歳以上 | 28.3 | – |
出典:金融広報中央委員会 「家計の金融行動に関する世論調査」より作成
55歳の仕事事情
55歳での早期退職・セミリタイアは可能か?
定年の年齢はどんどん引き上げられていくでしょうが、今はまだ60歳定年の会社が多いです。
60歳を迎える前に早めに退職したり、セミリタイアを目指すような選択肢はあります。
必要金額はその人の生活による部分が大きいですが、55歳でリタイアすると、
- 65歳までの生活費:支出が年間400万円だと、10年間で4,000万円
- 65歳からの生活費:年金25万円で支出が35万円だと、20年間で2,400万円
このように簡単に5,000万円は超えてしまいます。必要な金額を計算しながら慎重に進めるようにしましょう。
転職の選択肢もあり
そのまま会社で働き続ける人もいるかもしれませんが、転職という選択肢もあります。
ただ、50代の転職はあなたが高い実績や特殊な経験・スキルを持っていてもなかなか難しいことを理解しておきましょう。
ポジションが減る
年齢が上がると給料や役職が上がったり、仕事内容も専門化したりしていきます。
そうなると、自然とあなたに合う求人が限られてきます。
経験やスキルが十分にあっても、自分にぴったりの求人がすぐに見つかるとは限りません。
また、家庭の状況を踏まえて、給料や勤務地など考慮する要素も多いかもしれません。
転職にそれなりの時間やリソースがかかるということを認識しておきましょう。
プロに相談したほうがいい
50代の転職では、転職エージェントに相談しましょう。
自力では非効率ですし、対策にも限界があります。
うまく転職エージェントを活用できれば、力強いパートナーとして、転職の成功確率が大きく上がります。
求人探し
1つ目のメリットは求人探しです。この年代では、経験やスキルとのマッチングが重要になります。
優秀な人でも合わない仕事を受けると落とされます。
前の転職ではすんなり決まった人でも、求人を探すのに苦労することは珍しくありません。
選考対策
もう1つは、選考対策です。転職を甘く見て対策をしない人もいますが、選考書類や面接の対策がおろそかな人もいます。
最後に面接を受けたのは何年も前という人もいるかと思います。
ちょっとした対策をするだけで、非常に有利になるので、しっかりと対策しましょう。
ほかにもこのようなメリットがあります。
- 転職の進め方のアドバイス
- 該当業界・業種の求人状況
- 自分の希望に合った求人提案
- 行きたい会社に内定する可能性
- 書類・面接対策のアドバイス
数多くの転職者をサポートしている転職エージェントのアドバイスは有益です。
このタイミングの転職は、成功も失敗もその後の人生に大きく響きます。
重要な時期の転職なので、必ず転職エージェントに相談するようにしましょう。
僕自身も過去3回の転職において必ず転職エージェントに相談しています。
無料なのでリスクはないですし、そのときの転職市場や自分の市場価値などを最初に知ることで自信を持って活動できます。
いくつかおすすめできるエージェントを紹介しますので、相談してみてください。
リクナビNEXTやマイナビ転職などの転職サイトも併行して活用しましょう。
ハイクラス求人サイトも活用する
また、すでに年収600万円を超えているという人は、ハイクラス求人サイトがおすすめです。
ビズリーチとキャリアカーバーはどちらも年収1,000万円以上の求人やマネジメント、海外求人などが多数あります。
ほかでは見つけられない求人があるので、ぜひこちらも活用しましょう。
ビズリーチ
- ハイクラス案件、海外案件に強い
- 転職サイトにも転職エージェントにも使える
- 年収600万円が最低ライン
年収600万円以上という人はビズリーチを強くおすすめします。
年収1,000万円以上の案件も多数あり、ほかのサイトとは求人の質が違います。
経歴を登録しておけば、エージェントからの連絡(スカウト)もたくさん来ます。
大手というよりも中小エージェントを含めて、多数の求人が紹介されるので有益です。
条件がやや厳しいですが、文句なしにおすすめできます。
キャリアカーバー
- ハイクラス案件に強い
- 複数の転職エージェントとして使える
- 年収600万円が最低ライン
キャリアカーバーもビズリーチに近い使い方ができます。
職務経歴を登録しておけば、エージェントから連絡が来ます。
ビズリーチとはまた別の求人があるので併用しましょう。
最初に登録しておき、定期的にスカウトをチェックして興味があるものを探すのがいいです。
経歴に自信がない人はこちら
経歴に自信がないない人は東京しごとセンター(東京求人のみ)、ハローワークなども活用しましょう。
年齢的にも既存サービスを活用しにくくなってきますので、公的なサービスであれば、確実にサポートを得られます。
また、50代以降でも働きやすい仕事があるので、興味がある方はこちらもどうぞ。
55歳の西暦・干支・昭和何年生まれか?
55歳は西暦1964年生まれ、昭和39年生まれで干支は辰(たつ)です。
前後の年齢は以下のとおりとなっています。
西暦 | 和暦 | 年齢 | 干支 |
1959年 | 昭和34年 | 64歳 | 亥 |
1960年 | 昭和35年 | 63歳 | 子 |
1961年 | 昭和36年 | 62歳 | 丑 |
1962年 | 昭和37年 | 61歳 | 寅 |
1963年 | 昭和38年 | 60歳 | 卯 |
1964年 | 昭和39年 | 59歳 | 辰 |
55歳の有名人
2019年時点では、以下のような方が55歳です。
- 磯野貴理子
- 出川哲朗
- 松本人志
- 浜田雅功
- 宮根誠司
55歳の生き方
55歳になると、会社でもベテラン、家庭では親という人も多いでしょう。
会社での昇進や子供の学費などの現実的な問題も多く、新しいことをはじめるのも億劫になりがちです。
人生はまだまだ長いので、定年後の生活についても考えたほうがいいでしょう。
ほかにも50代やキャリアに関しての記事があります。こちらも合わせてどうぞ。