営業に向き・不向きは残念ながらあります。
ただ、それは一般的に考えられているような社交性やコミュニケーション能力ではありません。
こうした能力はほとんど後天的にどうにかなります。配属されたときにイマイチでもしばらくすると、結果を出すような人も多いです。
自分自身、営業として働き、大量の同期や同僚、採用面で多くの営業の人を見てきましたが、センスはそこまで重要ではないと思うようになりました。
ここでは、営業の向き・不向きについて本当に気にしなくてはいけない問題と向き・不向きよりもっと知っておいてほしいことをご紹介します。
目次
営業の向き・不向きは重要か?
営業にセンスの要素はあります。入社してすぐ結果を出せる人もなかなか厳しい人もいます。
なんの訓練もなく、出せる成果で比べると、もちろん差はありますが、これが致命的になることはありません。
営業でセンスがあまり重要でない理由
営業はあらゆる職種の中でもPDCAが回しやすいです。たった1回の新規営業でも相手の状況、見込みの度合い、ネクストアクションなどを考えます。
これが毎日積み重なるわけです。1回1回での改善は難しくても1日単位では振り返りが可能です。本当に数ヶ月でだいぶ変わります。
自分も最初半年くらいは散々でしたが、2年目くらいからだいぶマシになり、部署の中でも高い実績が上げられました。
最初にどうかよりもその後、営業を改善していくことで対応できます。
そもそも営業の基本は、言葉を使ったコミュニケーションです。得意じゃなくても、生まれてからずっとやってきてることです。
営業に向いていない人
それでも営業に向いていない人はいますので、それを見ていきます。
人と関わることが嫌いな人
人と話すのが苦手な人は問題ありません。だいたいよくなります。ただ、人と関わることが嫌いな人には厳しい仕事です。
できるだけ黙々と仕事をしたい、自分で完結できる仕事しかしたくないという人は厳しいです。
ストレスに敏感な人
会社にもよりますが、少なからず営業にはプレッシャーがかかります。営業で残る人は、成果を上げている人と、成果を上げていないが鈍感な人です。
ここもかなり元からの自分の性格に依存します。
向上心がない人
これさえあれば、だいたいどんな人も営業はできるようになります。
顧客とのコミュニケーションやクロージングや進捗管理などは最初からうまい人もいますが、そうでない人も1年後にはある程度の水準になります。
ただ、どちらかというと決められた仕事を淡々とするのが好きな人もいるかと思います。そういった人には、営業はあまり向いていません。
逆にいうと、この3つにさえ当てはまらなければ、だいたいどうにかなります。
営業の種類によっても変わる
営業職とまとめても、営業の種類は多岐に渡ります。
個人・法人や新規・既存、有形財・無形財、訪問営業に内勤の営業など営業の中でも他業種ともいえるくらい異なるものがあります。
営業の種類ごとに求められるものも変わりますので、適正も大きく異なります。別の記事で詳細を説明していますので、あわせてどうぞ。
参考:営業職とはどんな仕事?営業職の種類を向き・不向きとあわせて解説します
営業を続けるかどうか?
営業は多くの人が配属されます。とくに、文系の新卒などでは非常に多いです。
ただ、すべての人が営業を続けていくわけではありません。感覚的には半分程度は別の職種に移るのではないでしょうか。
それは社内でのパターンもありますし、転職して社外というパターンもあります。
個人的には、新卒のときに40代になっても自分と同じような仕事をしている人も見ていましたが、その姿を見ていてなかなか厳しいと思ったのが正直です。
営業をずっと続けたいという場合には問題ありませんが、そうじゃない場合には転職も検討したほうがいいでしょう。
転職をするときに気をつけたいこと
営業からの転職は、未経験の職へのキャリアチェンジであっても比較的しやすいです。
1つ目のポイントは、あなたの年齢です。20代であれば、まず問題ないでしょう。30代に入るとハードルが上がります。少しでも早めに行動することが大事です。
もう1つは正しい求人を選ぶことです。たとえば、未経験者がOKとなっている求人は実は注意が必要です。
もしかしたらハードルを下げて募集をしながら実際には経験者しか採用していなかったり、会社の待遇や雰囲気が悪いため、離職率が高い可能性もあります。
どのような環境に身を置くかで、成長スピードも大きく変わります。そこで、ここでは転職のときに必ず活用したいサービスを2つご紹介します。
口コミサイトで探す
1つは口コミサイトです。すでに使っているという方もいるかもしれません。
ここ数年で口コミサイトは劇的に進化しました。口コミ数も増えて、あらゆる企業を網羅していますし、その結果としてあらゆる情報の精度が上がりました。
どのサイトでも働いていた人の生の声が載っています。口コミによる評価のランキングなどもありますし、情報は充実しています。
転職サイトなどで調べた会社の評判を確かめるのにも役立ちますし、ここで調べたうえで、直接応募したり、転職サイトに探しに行くような方法もありです。
会社によっては、口コミが少なかったり、明らかに関係者が書いたようなサクラに近いものもありますので(逆に怪しい会社がわかりますが)、注意も必要ですが、このワンステップでリスクは大きく回避できます。
とくに、口コミサイトごとに違いはあまりないので、どれでもいいでしょう。口コミを投稿すると、どれも無料で使えます。
転職エージェントに相談する
求人探しに関しては、転職エージェントも必須です。上で見たようにどのキャリアを選ぶにしろ、自分がどの環境に身を置くかが重要です。
あなたが無限に時間を使えるのであれば、1つ1つ口コミをチェックしてもいいかも知れませんが、現実には難しいでしょう。
ここは、転職のプロに頼りましょう。彼らはあなたの要望に合った求人を紹介してくれたり、あなたの内定可能性が高そうな求人にも詳しいです。
ほかにもこのような多くのメリットがあります。
- 転職の進め方のアドバイスがもらえる
- 自分の市場価値・アピールポイントがわかる
- 該当業界・業種の求人状況がわかる
- 自分の希望に合った求人を代わりに探してくれる
- 行きたい会社に内定する可能性がわかる
- 応募したい会社の評判がわかる
- 書類や面接の対策方法がわかる
僕は3回転職していますが、そのすべてで転職エージェントに相談しています。
というのも、自分で探した会社に入社したところ、想像と違うことがさまざまあって、数ヶ月で離職してしまいました。
評判や実態をちゃんと確認しなかった自分も悪かったですが、そもそも人のアドバイスをもらわずに進めることのリスクを強く感じました。
そもそも転職は多い人でも数回程度で、慣れている人も少ないですし、アドバイスを受けられることもあまりないでしょう。
あなたはいい会社の見分け方がわかりますか? 自分に合った会社がどれかわかるでしょうか?
彼らは毎日のようにいろいろなタイプの人と面談し、多くの人の転職活動をサポートしています。
転職サイトや口コミサイトを活用するのも重要ですが、そこではあなたの転職活動に対するアドバイスはもらえません。
転職を少しでも考える場合には、まず転職エージェントに相談しましょう。
転職エージェントごとのカラーがありますし、なによりも担当者との相性があります。複数の会社に登録して面談したうえで、自分に合った人とやり取りをするのが大事です。
転職サイトは求人数が多い大手がおすすめです。口コミを調べながら活用しましょう。
営業を続けたい人に
営業を続けたい人もキャリアに関して考えておきましょう。
がむしゃらに頑張ったら評価をされて、昇進したり、昇給したりする会社にいる場合には問題ありませんが、世の中の多くの会社はそんなにシンプルではありません。
営業は一見、実績が明確に出るので、実績を出し続ければいいと思っているかも知れません。僕もそう思っていましたが、やっていく中でいろいろな落とし穴があることを知りました。
今の会社にずっと残り続ける人はいいですが、そうでない人はぜひほかの記事も読んでみてください。
キャリア全般に関してはこちらです。
参考:営業職の転職攻略法!営業職のキャリアから求人の探し方・選考対策も
給料や待遇面を上げていきたい方はこちらです。