ノマドの人って普段何してるの?オフィス行くの?
生活はかなり人によって違うんだよね。場所も働き方も自由だからね。
ノマド的な働き方はなかなかイメージしづらいかもしれません。
確かにカフェで働く人もいますし、海外に行ったり、田舎に住んだりする人もいます。
「サラリーマンってどんな生活しているのか」を考えればわかるように、「人によります」という麺はあります。
かなり振れ幅が広いのは事実ですが、それでも典型的なパターンはいくつかあります。
ここでは、よくある質問に答えながらノマド的な生き方についてお伝えします。
目次
1.ノマドとは?意味と語源
ノマドとは英語でnomadと書き、これは遊牧民、放浪者などの意味を持ちます。
これだけだと、働かずにふらふらしている人も当てはまるように思うかもしれません。
それを区別するためかノマドで働く人をノマドワーカー(nomad worker)と言ったり、その仕事をノマドワーク(nomad work)って言ったりします。
2.ノマドとフリーランスは違うの?
ノマドとフリーランスの違いはわかりにくいかもしれません。
実はフリーランスの人もオフィスで普通に働く人が多いです。
業務委託という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、フリーランスの人でも業務委託契約でオフィスに常駐する人が多いです。
ノマドの人はときには、海外や地方などに移動しながら働く意味合いが強いので、すべてのフリーランスがノマドのわけではありません。
一方で、出張が多い会社員の人などもいますが、ノマド的ではあるものの、こうした人をノマドと呼ぶことはあまりないかと思います。
旅するフリーランスくらいに考えるとイメージに近いかもしれません。
3.典型的なノマドワークってどういうもの?
リモートで働けることが大前提なので、仕事はやはり限定されます。
営業や工場勤務のような仕事が難しいことは感覚的にもわかるかと思います。
ウェブ系の仕事で、プログラミング、デザイン、ライティングなどの仕事が多いです。
プロジェクト単位で仕事があったり、特定部分を切り出しやすかったりするものが向いています。
最近では、マーケティングや営業、人事などの仕事もアウトソースされることが増えてきました。
ただ、定期的にMTGが必要だったり、ある程度の場所を縛られたりしてノマドとの相性はそこまで良くない印象です。
4.ノマドワークで大事なことは?
クライアントを自分で見つける営業・マーケティング能力です。
売上がないと生活ができないので、稼ぐ力が圧倒的に重要です。
また、ノマドとして働くのであれば、リモートワークできる仕事を見つけることがポイントです。
案件紹介などのサイトは増えていますが、取り扱い案件の9割以上が常駐案件です。
常駐のほうが単価も大きいし、事故の可能性も低いので、あえてリスクの高いリモート案件は強化しないところが多いです。
自分がクライアントとして考えても、信用できない相手をいきなりリモートで働かせるのは難しいことがわかるかと思います。
そこで、自分の力でクライアントを獲得したり、信頼を勝ち取ったりするのが、ノマドとして働けるかどうかに大きく影響します。
5.ノマドってどこに住んでいるの?
人によります。
以前は海外を転々とする、海外ノマドが注目されているように感じましたが、今は日本で働く人も増えているように思います。
地元に戻って働いたり、いろいろな地方を回ったりする人もいます。
一方で結局のところ、東京近辺に住んでいる人が割合としては多いかもしれません。
ノマドとフリーランスを区別しなければ、コワーキングスペースなども圧倒的に都心部の方が多く、人も集まっています。
海外を何年か旅して、飽きて結局どこかの国や都市におさまるというパターンはよく目にします。
旅し続けるのは結構大変です。宿を探し続けるだけで結構時間がかかるので、ある程度、パターン化していくものです。
1ヶ月くらいの滞在の場合には、ホテルよりもサービスアパートメントを借りる方が楽で、安くていいというのが正直なところです。
6.ノマドってカフェで働くの?
カフェでも働くというのが感覚的には正しそうです。
多くの人はコワーキングスペースを借りたり、家でやったりと仕事場所が決まっているケースが多いです。
旅をする人でも、行く先々で決めている人が大半かと思います。
カフェだけというのは、食事をしたり、気分転換をしたりを考えてもなかなか不便です。
カフェで毎日食事していると、それこそコワーキングスペースの方が安くつきます。
もう1つは、精神的なコストで、ホテルなどの宿を選んだり、カフェを調べたりをいちいちしていると面倒になります。
最初のうちは楽しいですが、そのうちいくつかのカフェなどをローテーションする感じになります。
こちらもカフェよりもコワーキングスペースの方が安くなりがちです。
自分の場合では、オフィス代は、日本で15,000円、タイで7,000円、インドネシア8,000円でした。
カフェはどの国でも最低300円くらいはするので、オフィス借りるほうが安くて楽ですね。
気分転換にカフェに行く感じでした。
7.ノマドの持ち物は?
移動が多いので、一般的な人よりも持ち物が少なく、厳選している感じがします。
とくにガジェットはこだわりがある人が多いです。
PCはMacの人が多く、iPadやiPad mini、iPhoneなどApple製品が人気です。
自分はWindowsとAndroidですが、それでもiPadは持っています。
家や内装にお金をあまりかけない分、身につけるものや持ち歩くものに気を使う感じでしょうか。
8.ノマドライフってどんな感じ?
自由であるのは間違いないかと思います。
出社もなければ、働く時間も自由です。感覚的には学生のときに近いかもしれません。
ネットさえ通じるところであれば、明日から別の国に行っても問題ありません。
仕事と生活が融合している感じなので、出社して、働いて、帰るという生活とはだいぶ違います。
向き・不向きがあると思うので、万人向けのものでもないかなという実感です。
9.女性のノマドワーカーっている?
女性もいますが、男性に比べて多いというわけでもないかと思います。
エンジニアは少なく、デザイナーやライターなどが多く、収入はやや低いものの、生活費を押さえているイメージです。
たまに夫婦で旅をしながら働いている人もいます。
年齢が上がると、どちらかというと定住して、現地の人と結婚したり、悠々自適に生活したりしているイメージです。
10.ノマドで良かったことは?
一番は自分にとって大切なものがわかったことです。
持ち物であったり、考えであったり、人間関係であったりがあらゆる縛りがない本当に自由になります。
その中で自動的に大事なものが取捨選択され、結果として大切なものだけが残っていきます。
「明日何でもできるとしたら何をしたい?」という状態に常に置かれる感覚に近いかもしれません。
後悔のない生き方を選択できるとともに、発生した不満はすべて自分の責任であるともいえます。
11.ノマドで悪かったところは?
一番のリスクは自分が収束していってしまうことです。
たとえば、会社で働いているといろいろな違和感や課題があります。
それは満員電車のようにあまりプラスにならないものもありますが、チャレンジングな仕事や新しいスキルの獲得などもあるわけです。
合わない人と一緒に働く中で身につくスキルもあるでしょうし、会社だからできる規模の仕事や犯せるリスクもあります。
こうしたある種、ストレスがかかったり、変化を求められたりする場面から離れてしまうと自力が減っていくのではという感覚があります。
自分ができる仕事だけをこなすというのは、スーパーマリオでひたすら1面だけをプレイして、ひたすらクリボーを倒すようなものです。
生活面でも自分が気に入った場所で、気に入った人だけと付き合っていると、自分が心地良い場所だけで過ごしてしまうのではないかという恐れがあります。
もちろん、これは世間的に比較的新しい働き方に慣れていないだけの可能性もあります。
12.ノマドについてどう思う?
働き方の選択肢が増えること自体は非常に良いことだと思っています。
派遣社員のように長期的に選択肢が減る働き方には疑問を持っていますが、多くの人が働き方を選べるような社会はより望ましいという考えです。
1つの会社で定年まで働き続ける、会社員として働き続けるというのに向かない人もいるのは当然なので、自然な流れでもあります。
ただ、ノマドが会社員よりも優れていたり、会社員を否定したりすることでブランディングすることに違和感を持っています。
年齢の若い人が優秀な会社員の人を見ずに、安易な選択をしたり、他人を煽ったりするのも違うのではないかという立場です。
もっとも自分が気になっているのは、フリーランスやノマドの社会的な責任です。
働き方は多様であっていいと思いますが、個人で働いている人はどうしても自分に支視点がよりがちです。
納税をしていれば、その人にお金を払って仕事を依頼する人がいれば、もちろん経済的な価値はあるかもしれません。
ただ、一部の企業の人たちが向き合っているような社会的な課題や人類を進歩させるという気概を持った人に会うことは少ないです。
ある意味、「自分さえよければいい」という感覚で生きるのはあまりにも目線が低いのではないかと思ってしまうわけです。
個人が幸せならそれが一番というのは間違いないのですが、その先の世界に対する貢献についてもっと語られるようになればなと思っています。
さらに知っておきたいこと
ここでは、ノマドについて取り上げました。自分の体験をベースにかなり率直に書いています。
どの働き方もそうですが、いい面もあれば、悪い面もあり、人による向き・不向きもあります。
情報収集をしつつ、試しつつ、ぜひ自分にあった働き方を選んでください。
ほかにもキャリアや仕事に関する記事がありますので、こちらもあわせてどうぞ。