
営業でサボる人なんているの?

平日の昼間にサボる人はいるよ。出世する人は珍しいけど
営業という言葉を聞くと、きついイメージを浮かべる人も多いのではないでしょうか。
自分の経験からしても、楽な時期はあるけど、圧倒的な大変な時期の方が多いですし、サボるハードルは高いです。
ただ、以前いた会社の同窓会にいったときに、自分の想定外の人が別の会社で活躍していて驚きました。
1人は、完全にサボり癖がある人、もう1人は会社を休みがちな人です。
それぞれをAさん、Bさんとすると、Aさんは超大手企業の部長、Bさんも上場企業の子会社社長になっていました。
この2人を分析して、営業キャリアの成功要因に迫ります。
目次
Aさんはどんな人だったか?
まずAさんですが、この人は一応、管理職の人でした。
一応、管理職という部分にはいろいろと理由があります。
この人は会社に入社した時期がかなり早く、同じ部署のマネージャー(課長)と比べても長いくらいでした。
会社が成長する時期に成長部署にいたのですが、マネジメントが苦手なのか、やる気がないのかわかりませんが、一時はマネージャーか部長にまでなって降格していました。
同期の人は役員や部長になっている人もいたので、それに比べると大きな差がついています。
ちなみに、降格は非常に珍しいです。正直、ほとんど聞いたことがありませんでした。
「めんどくさいわー」という言葉が似合いそうな感じで、会社では珍しい、緩めのマネジメントの人でした。
後輩からすると、非常に楽で、ときどきランチに一緒にいってました。
この人はいろいろと問題が多い人でした。少し思い出すだけでも、たくさんあります。
- 直行からの直帰ということがある
- 遅刻をして、本気で上司に怒られる
- 外回りで昼寝をしたり、満喫で漫画を読んだりしている
- 連絡が取れなくなることがある
- 取引先からのクレームが異常に多い
- 取引先からのクレーム連絡を完全に無視する
- 社内のルールを守らない
- 常になんらかのネガティブな社内MTGに呼ばれている
こんな感じで、ほかの人があまり真似できる感じではありませんでした。
というよりも真似をしてはいけない人でした。
このような人だったので、ほかの企業への転職はありえてもまさか出世するとは想像がつきませんでした。
Aさんはなぜ大企業の部長になれたのか
では、この人がなぜ大企業の部長になれたのでしょうか?
びっくりしたのは事実ですが、冷静に考えると、いくつかの理由が考えられました。
- 同業他社への転職だった
- 経験年数が長く、役職者でもあった
- 同業他社は規模は大きいが、その事業はまだ弱かった
- Aさんの営業スキルは問題なかった
- Aさんは人脈が強かった
1つはAさんは能力的には問題なく、目標も達成していました。
勤務態度などの詳細な情報を調べたり、リファレンスを取ったりはほとんどの企業がしません。
加えて、同業他社は相当、この事業に力を入れたタイミングだったので、成功している同業他社のノウハウが欲しかったこともあるかと思います。
3つの成功要因
- 成長する領域の会社で働いていた
- その会社で管理職だった
- 事業規模の小さい同業他社に入社した
Aさんの場合には、成長領域の会社で働いていたのが大きいです。
いわゆる創業期の少し後だったため、リスクもあまり大きくなく、成長し続ける時期だったので、同じ時期の人は少なからず出世しています。
もともと、この人は常に転職にオープンな人だったので、キャリア戦略は上手だったのかなという印象です。
もともとの会社の年収はだいたいわかりますが、年収も200万円~300万円は上がったと思います。
Bさんはどんな人だったか?
Bさんは部署の中でももう少し、距離が離れていましたが、休みがちという印象しかありませんでした。
もちろん、年上だったのですが、営業の成績もイマイチで、休みがちなので、さほど重要な仕事も任されていませんでした。
たぶん、同期の中でも平均的か、平均を下回るくらいの成績だったかと思います。
自分がやり取りした印象としても、あまり賢くないし、仕事へのやる気もない人だなと思ったのを覚えています。
もともと休みがちだったのが、どんどん休むことが多くなって、「そろそろ退職するのかな」と思ったタイミングでの退職でした。
役職もなかったですし、経験年数もそこまで長くないので、いいポジションというわけではなかったと思います。
Bさんはなぜ子会社の社長になれたのか
この人の場合にもAさんとの共通点があります。
それは、会社が新しい事業をはじめるタイミングだったということです。
もともと周辺領域の事業だったので、成功しやすい部分ではありますが、無事にうまくいったようです。
Bさんの場合には、いきなり役職が上がったわけではないので、結果を出していき、出世しました。
3つの成功要因
- 新規事業のタイミングで飛び込んだ
- 自分の経験が活きる仕事を選んだ
- 結果を出した
Bさんに関しては、その前の仕事ぶりを知っているので、環境が良かったのか、急激に変わったのかはわかりません。
それでも、ほかの人もいる中で社長まで出世したのは、結果を出したということでしょう。
キャリア的には、知見が活かせる分野に入っていったことと、新しくはじめるタイミングのところに入社したのは大きいですね。
営業職2人のキャリアから学べること
この2人のキャリアから学べるのは、以下の2つです。
- 成長領域で働いておくこと
- その中でもうまくいっている会社、規模の大きい会社で働いておくこと
Bさんは本人の努力もありますが、Aさんはポジショニングがうまくいった部分が大きいです。
この2人ともが成長領域の大手企業でうまく働いていたことが大きいです。
優良企業の製品は売りやすい
自分の営業経験からもそうですが、強い会社の商品は売りやすいです。
たとえば、業界No.1であれば、その説明で買ってくれます。
これが二番手以降だと、説得の難易度が上がります。
業界大手にいると、商品も売りやすいですし、なんとなく優秀な人だと見られることも多いです。
知り合いにGoogleで広告主向けの営業をしていた人がいますが、仕事が非常に楽だといっていました。
「問い合わせベースだし、競合がいないから比較されない」からです。
加えて、転職するときの評価も高いのでメリットしかありません。
同じ営業でもまったく違う
上で紹介したBさんもそうですが、ある環境ではうまくいかなくてもほかの環境でうまくいく人はいます。
法人向けの営業から個人向けの営業に移った人がいます。
その人は法人向けの営業では平均的な成績でパッとしませんでしたが、個人向けの営業ではうまくいっていました。
思えば、この人は論理的な提案力はイマイチでも、どんな人とでもうまくやり取りする能力が高かったなと思い出しました。
自分に合った活躍の場が重要ですね。
逃げ出せばうまくいくというわけではないので、その点は注意しましょう。
ただ、周りの人から逃げと見られていても、自分なりの思考があれば、とくに問題ないと思う派です。