第二新卒という言葉は数年でだいぶ広まりました。
ただ、厳密な定義があるわけではないため、会社によっても指す範囲が違うようなことはあります。
ここでは、第二新卒という言葉の意味からその特徴まで見ていきます。
目次
第二新卒の定義とは?
おもに、このような人たちを指します。
- 大学や大学院、専門学校などを卒業している
- 社会人として、正社員や契約社員で働いた経験があり、働いた期間が3年に満たない
- 年齢は25歳前後から20代後半まで
会社によって、高卒の人も含んだり、20代を過ぎても第二新卒と呼ぶケースもありますが、まとめると上記のような人たちです。
大学を卒業して、正社員として働き、2年目で転職を考えているといった人が典型的な例です。
第二新卒はいつまでか?
社会人経験でいうと、3年未満を指します。
新卒入社の会社を数ヶ月で退職した場合にも当てはまるかと思います。
何歳までといった年齢制限はあるのか?
年齢としては、大卒の人を基準にしているため、22歳で卒業して3年以内の23歳~25歳程度が基本です。
これが、大学院になると、25歳~27歳程度で、浪人や留年・留学などを考慮して20代後半までといったイメージです。
30代をすぎると、第二新卒の枠で採用するには年齢が高いので、中途採用扱いになるケースがほとんどでしょう。
第二新卒採用と他の採用との違いは?
次に、第二新卒という時期の採用を見てみます。
第二新卒は、新卒採用と中途採用のちょうど間くらいの位置づけです。
具体的には、このような違いです。
- 新卒採用
- ポテンシャル重視で、今後の伸びしろに期待
- 中途採用
- 即戦力重視で、伸びしろだけでなく、すぐに結果を出せる専門性に期待
- 第二新卒採用
- ポテンシャル重視だが、最低限のビジネスマナーやビジネススキルは求める
新卒採用との違い
どちらもポテンシャルが重要ですが、判断する方法が違います。
新卒採用の場合には、さまざまな選考方法でポテンシャルを判断します。
たとえば、会社ごとに異なるエントリーシートが使われたり、筆記試験やグループディスカッションがあったりします。
第二新卒採用の場合には、書類(履歴書・職務経歴書)と面接で判断されることが多いです。
すでに短くても社会人経験があるため、実際に働いた経験をもとに、仕事への姿勢や身についた能力でポテンシャルを判断します。
そのため、面接でのコミュニケーションだけではなく、実績やスキルなども判断に入ってきます。
中途採用との違い
中途採用と第二新卒の採用は近い部分もありますが、中途採用の方が即戦力として活躍できるかが重要になります。
第二新卒採用の場合には、能力が身につけられそうかという素質を見られるとしたら、中途採用では能力が身についているかが見られます。
第二新卒採用では中途採用ほど、実際に身についたスキルなどの専門性をシビアに見られないという違いあります。
なぜ第二新卒採用が注目されるのか?
なぜ若手の中途採用と分けてまで、第二新卒採用が注目されるようになったのでしょうか?
企業側の背景
企業側は、新卒採用で十分な人数を採用できていない会社もいます。
若者の数はどんどん減っており、有名な企業に集中するため、予定していた人数を採用できずに第二新卒で採用する例です。
また、中小企業やベンチャー企業では教育コストの問題や新卒では大企業と競合することから第二新卒に注力するケースもあります。
求職者側の背景
3年で3割やめるというように、3年以内での離職が多くなっています。
この年代に関してはまだ若くポテンシャルに期待ができる一方で、高い専門性がない人もほとんどです。
こうした人は、中途採用とは違う基準で判断されるほうがいいという背景もあります。
第二新卒採用のポイントは?
何が見られるのか?
第二新卒採用で見られるポイントは、以下の4つです。
- 会社とのマッチ
- ビジネスマナー
- ビジネススキル
- ポテンシャル
会社とのマッチやビジネスマナーは新卒採用とあまり変わりません。
とくにポイントになるのは、ビジネススキルとポテンシャルです。
短い期間であっても、
- どのような姿勢で仕事に臨み、
- どのような工夫をして
- どのような結果を出し、
- その中でどのようなスキルを獲得したか
ということをいかに説明するかどうかが重要です。
これを押さえて、一緒に働きたい、この人であればうちの会社でも活躍できそうと思ってもらえれば成功です。
気にしなくてもいいことは?
3年以内でも大丈夫
自分に合っていない会社に就職した人が、3年は勤めたほうがいいのかというのは、よく議論されることです。
「3年以内に会社を退職すると、転職先が見つからない」、「履歴書に傷がつく」といった指摘もあります。
これは、完全に的外れな指摘ではないものの、
- スキルが上がらないまま年齢を重ねるリスク
- 嫌な仕事を続けるリスク
も同時に負うことになります。
安易に逃げ出すような転職は危険ですが、自分に合っていないことが明確な会社にい続けることがプラスかどうかも考えたほうがいいです。
実態としては、短期の離職で不利になる会社はあるものの、大企業でもベンチャー企業でも選択肢は開かれています。
高い専門性はなくても大丈夫
在職期間が1年、2年では目の前の業務が得意でも応用可能なスキルを十分に身につけるのはなかなか難しいです。
若いときの方が就職しやすく、年齢が上がるとハードルが急激に高くなる会社もあります。もちろん、逆もあります。
自分が進みたい方向が、専門性が身についてからの方がいいか、若いほうがいいかはしっかり調べましょう。
さらに知っておきたいこと
ここでは、第二新卒という言葉の意味やその特徴・ポイントを見てきました。
第二新卒で転職を考えている方は、ぜひ知識を身につけてよりよいキャリアを目指しましょう。
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