手取り18万円は東京でも一人暮らしができる水準です。
ただ、二人で生活したり、子供を育てたりするにはもう少しあると安心です。
ここでは、手取り18万の生活の実態と収入を増やす方法まで見ていきます。
目次
手取り18万円の額面金額と年収
額面(総支給)金額と年収はいくらか?
手取り金額は、額面金額から税金や社会保険料などを引いたものです。
手取りが18万円の場合には、額面金額では約23万円、年収では276万円以上となります。
ボーナスあり・ボーナスなしの年収
ボーナスがある場合には、年収に占めるボーナス比率は平均的に15%程度です。
これを踏まえて年収を計算すると、
- ボーナスありで、年収325万円程度
- ボーナスなしで、年収276万円程度
となります。
所得税や住民税、社会保険料はいくらか?
手取り18万円の場合には、5万円近くが税金や社会保険料で引かれることになります。
具体的な内訳はどのようになるのでしょうか?
一例ですが、計算したものがこちらです。
月収 | 年収 | ||
額面 | 23.0 | 276.0 | |
社会 保険 |
厚生年金 保険料 |
2.2 | 26.4 |
健康保険料 | 1.2 | 14.3 | |
雇用保険料 | 0.1 | 0.8 | |
介護保険料 | 0.0 | 0.0 | |
税金 | 住民税 | 1.2 | 14.7 |
所得税額 | 0.4 | 4.9 | |
手取り | 17.8 | 214.1 |
年金に続いて、健康保険や住民税の負担が大きくなっています。
自作ツールで計算を行っています。興味がある方はこちらもどうぞ。
手取り18万円の貯金事情
手取り18万円の人はどれくらい貯金しているのでしょうか?
統計データから見ていきましょう。
年収300万円未満の平均預貯金額
まずは、年収300万円未満の平均的な貯金額を見てみます。
単身世帯と2人以上世帯がありますが、どちらも1人あたり250万円~300万円となっています。
世帯種別 | 平均預貯金 |
単身世帯 | 264 |
二人以上世帯 | 577 |
出典:『家計の金融行動に関する世論調査』 金融広報中央委員会
一人暮らし・実家暮らしの貯金
支出詳細にも下で触れますが、一人暮らしの場合に手取り18万円でも十分に貯金は可能です。
実家暮らしの場合には、もっとも支出として大きな家賃が減るので(家に多少入れるとしても)、貯金はしやすくなるでしょう。
年収300万円未満世帯の貯蓄額の平均値・中央値・分布
貯金以外の金融資産も含めた貯蓄額についても見ていきます。
- 単身と二人以上世帯の1人あたり平均はどちらも450~500万円程度
- 一方で単身で50%以上、2人以上で40%近くが貯蓄なしでばらつきが大きい
世帯種別 | 単身 世帯 |
二人以上 世帯 |
平均 | 513 | 887 |
中央値 | 0 | 153 |
非保有 | 53.3 | 39.1 |
100万円 | 8.5 | 5.5 |
100~200万円 | 7.3 | 4.9 |
200~300万円 | 3.7 | 3.5 |
300~400万円 | 2.3 | 4.3 |
400~500万円 | 1.8 | 2.0 |
500~1,000万円 | 8.6 | 10.8 |
1,000~2,000万円 | 7.6 | 12.5 |
2,000万円~ | 7.3 | 14.5 |
出典:『家計の金融行動に関する世論調査』 金融広報中央委員会
手取り年収から貯蓄する割合
年収のうち、どれくらいを貯蓄に回しているかを見ていきます。
- 平均を見ると、単身世帯の場合で10%程度、2人以上世帯の場合で5%
- 貯蓄しない比率が多く、単身で4割以上、2人以上世帯で5割以上
毎月の貯蓄額としては、1万円~2万円程度が多いようです。
世帯 種別 |
単身 世帯 |
2人以上 世帯 |
平均 | 10.0 | 5.0 |
貯蓄0 | 43.1 | 54.6 |
~5% | 4.9 | 6.9 |
5%~10% | 9.2 | 9.5 |
10~15% | 16.0 | 14.4 |
15~20% | 4.4 | 3.3 |
20~25% | 7.6 | 3.1 |
25~30% | 3.1 | 1.7 |
30~35% | 5.2 | 0.9 |
35%~ | 6.5 | 0.9 |
出典:『家計の金融行動に関する世論調査』 金融広報中央委員会
手取り18万円の生活費内訳・家賃事情は?
具体的な生活費についても世帯人数ごとに見ていきます。
一人暮らし・実家ぐらしの家賃・生活費の内訳
一人暮らしの生活費内訳はこのようなイメージです。
収入 | 給料 | 18万円 |
固定費 | 家賃 | 6万円 |
通信費 | 1万円 | |
光熱水費 | 1万円 | |
変動費 | 食費 | 4万円 |
交際費 | 2万円 | |
趣味 | 1万円 | |
服・日用品など | 1万円 | |
貯金 | 2万円 |
交際費や趣味などにもある程度のお金は使えるでしょう。
お金のかかる趣味や頻繁な飲み会がなければ、十分に貯金は可能です。
実家暮らしの場合には、さらに貯金できるかもしれません。
車を買う場合には、維持費で最低でも2万円程度はかかるので注意しましょう。
一人暮らしの家賃は6~7万円まで
家賃の目安は収入の3割程度なので、18万円の場合にはできれば6万円、難しければ7万円までにしましょう。
二人以上世帯の家賃・生活費の内訳
夫婦二人の場合にはもう少し欲しいところです。
一人暮らしの費用に加えて保険だったり、食費、通信費、日用品だったりの値段が増えます。
手取り17~18万円は二人暮らしの最低ラインかと思います。
貯金は厳しいですが、小遣いを完全に削ったり、家賃をなんとか削ったりして捻出しているところはあるようです。
結婚は厳しい? 子供は?
子供を作らないで、節約し続ける自信がある場合には可能です。
子供が欲しい場合には、手取り20万円にボーナスくらいはないと、いくら節約してもなかなか厳しいです。
たとえば、18万で試算するとこのようになります。
収入 | 給料 | 18万円 |
固定費 | 家賃 | 6万円 |
通信費 | 1万円 | |
光熱水費 | 1万円 | |
保険 | 1万円 | |
変動費 | 食費 | 3万円 |
子供の費用 | 1万円 | |
交際費 | 1万円 | |
小遣い | 1万円 | |
服・日用品など | 2万円 | |
貯金 | 1万円 |
極限まで生活費を抑えたとしてこのレベルでしょう。
ここで、車が必要、医療費がかかる、旅行に行きたいなど少しでもイレギュラーなことが起きると破綻してしまいます。
これくらいの収入で苦労している人は多いので、あらかじめ収入を増やす方法を考えておくのが重要です。
おすすめ節約法
節約よりも収入を増やした方がいいですが、通信費の節約だけは簡単にできて、おすすめです。
格安simを使っていなければ、すぐに変更しましょう。
ソフトバンク端末であれば、LINE MOBILE、auやドコモであればmineoに乗り換えると格段に安くなります。
手取り18万円は低いのか?
年収300万円だとすると、どれくらいの水準なのでしょうか。
年齢別の平均年収データを国税庁とdodaで見てみます。
20代前半 (20 – 24) |
20代後半 (25 – 29) |
23歳 | 24歳 | |
ソース | 国税庁 | doda | ||
男性 | 275 | 383 | 293 | 333 |
女性 | 241 | 309 | 263 | 304 |
全体 | 258 | 351 | 279 | 320 |
これを見ると、どちらのデータでも24歳前後の平均年収だと考えられます。
20代後半以降の場合には、平均よりも低いといえるでしょう。
手取りを増やす仕事・転職をしよう
手取り18万円というのは、一人で生活するならいいですが、二人以上は厳しいです。
一人暮らしの人も海外旅行をしたり、結婚をしたり、車や家を購入したりするには、もう少しないと厳しいでしょう。
二人暮らしでも手取りで20万円、子供が欲しい場合には25万円が切り詰めたうえでの最低ラインです。
収入は増やす方法はいくつかありますが、この水準の場合には、ほかの方法を試すよりも転職をするほうが確実です。
転職をした方がいい
転職によって上がる余地が非常に大きいからです。
会社選びさえ間違えなえれば、年収を100万円以上増やすのは難しくありません。
問題は自分の経験に合っていて、かつ年収の高い仕事を見つけることです。
プロに相談する
もっとも確実なのは転職エージェントに相談して、年収が上がりそうな求人を紹介してもらうことです。
彼らは転職のプロで毎日多くの転職者をサポートしています。
あなたに合った求人紹介や内定をもらうための選考のサポートをしてもらえます。
よく家族に相談をしたり、友人に相談をしたりする人がいますが、彼らは転職のプロではありません。
確実に成功させるためにも転職のプロのアドバイスを絶対に受けましょう。
25歳、30歳、35歳、40歳といったタイミングで選択肢はがくっと減っていきます。
今、応募できる仕事の多くは時間が経つと応募できなくなってしまいます。少しでも早く動き出すことが重要です。
おすすめの転職エージェント
転職エージェントは、大手の総合型エージェントに相談しましょう。
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早めに相談しておきましょう。
あわせて、リクナビNEXTやミイダスなどの転職サイトも活用しましょう。
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活用したい転職サービス
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いずれにせよリクナビNEXTは登録すると思うので、こうしたツールも活用しましょう。
さらに知っておきたいこと
ここでは、手取り18万円の生活実態をご紹介しました。
お金だけが重要なわけではありませんが、少し収入が増えるだけで、キャリアの選択肢は格段に増えます。
収入が少し上がったときのイメージはこちらです。
ほかにもキャリアやお金に関するコンテンツが多数あります。こちらもあわせてどうぞ。