ちょっとしたことで楽になったりするよね
自分の状況に合わせて冷静に対処したいね
働いているとなかなかしんどいこともあります。
自分が新卒で働いていた会社では、特定の職種で半年で半分が退職することがありました。
自分も同じ職種だったので、このような中でいかに自分の気持ちを管理するかが問われました。
最近では、マインドフルネスやレジリエンス、アンガーマネジメント、心を整えるなど人間の精神面にも注目が集まっています。
そこで、自分の実体験を踏まえつつ、仕事で精神的なダメージを受けたときの対処について見ていきます。
前提の知識
誰にでもあることだと知る
気持ちが落ち込んだり、不安になったりすることは誰にでもあります。
ただ、精神状態が悪くなると自分で冷静に考えられなくなったり、自分を責めてしまったりする人も多いです。
自分の経験でも、普段と同じような思考ができなくなるということがありました。
後から振り返ると、その時期はおかしくなっていることがわかるのですが、その時点では自分が悪い方に考えたり、「もうどうしようもない」と考えたりしていました。
日本人は真面目
自分は日本以外でも働いたり、旅行をしたりしますが、日本の労働観は少し特殊です。
日本では、学校を卒業してすぐに働きはじめたり、有休すら取らなかったり、辛いことに耐えて会社を続けたりする人が多いです。
ただ、日本以外の国ではギャップイヤーなどですぐに進路を決めなかったり、学校卒業後に仕事を探し始めたりするところもあります。
仕事でも自分に不都合があったらやめたり、ステップアップの手段として会社を考えたりします。
日本的な価値観が合わないと思ったときには、視点を変えるのをおすすめします。
もちろん、海外で働くといった選択肢もあります。
正しく診断する
たとえば、「しんどい」と一言で言ってもかなりレベルや要因には違いがあります。
- プロジェクトが忙しい時期なので、労働時間が長くなっている
- 上司との相性が悪く、出社するのが辛い
- 会社の雰囲気が自分と合わず、無理に合わせるのが大変
- 仕事でクレームを処理していて、精神的に消耗している
- 会社の業績が悪く、会社の給料では生活が苦しい
いくつか例を挙げましたが、それぞれに違う対処が必要なことはわかるかと思います。
もちろん、会社自体に大きな問題があることもありますが、自分の行動を変えた方がいいこともあります。
これを間違えると、転職した先で以前と同じようなことが起きたり、逆に一生懸命、行動をしたのに解決がされなかったりしてしまいます。
具体的に、しんどさのレベルと、要因から対処法を見ていきます。
1.しんどさに応じた対処
一過性のもので寝て治るものであれば、気にする必要はありません。
ただ、これが重くなったときには注意が必要です。
冷静さを欠いて、適切な対処が難しくなりやすいですし、より専門的な対処が必要になります。
診断方法
「素人に診断ができるのだろうか?」と思われるかもしれませんが、自分の判断も重要です。
風邪になったら病院に行く人も多いかもしれませんが、落ち込んでいるときに心療内科やメンタルクリニックに行く人は少ないでしょう。
慣れないかもしれませんが、いくつか自分で判断するための指針をお伝えします。
身体に異常がある
わかりやすいパターンでは、身体に異常が出ます。
人によって違いますが、自分の場合には以下のような症状がありました。
- 普段より1~2時間ほど早く起きてしまう
- 食欲が減る
- 味覚が鈍くなる
- 風邪でもないのに、胃腸の調子が常に悪くなる
普段は出ないような症状が出た場合には、注意した方がいいでしょう。
睡眠に何らかのトラブルが起きたり、ちょっとしたことで泣くことが増えたりといった兆候を見逃さないようにしましょう。
他人から見て違和感がある
わかりやすく症状が出ない場合もあります。
本人がわかっていない場合でも普段から接している人からすると、結構わかりやすい例もあります。
友人に、「何かあった?」、「最近、元気ないね」などと言われる場合には、もしかしたら問題が大きくなっているかもしれません。
重度の場合
症状が重い場合には、放っておかずに治療をしましょう。
もし可能であれば、早めに休職をしたり、ストレスの原因から距離を置いたりしましょう。
そして、心療内科やメンタルヘルスなどに行き、診療を受けましょう。
自分も何回か行った感覚では、かなり先生によって自分との相性や治療のスタンスが異なるので、いくつか行くことをおすすめします。
冷静さを欠いている場合も多いので、このタイミングで退職や転職などをしない方がいいかもしれません。
退職は慎重に
すべては状況次第ですが、いきなり退職するのはできるだけ避けましょう。
逃げることは問題ないのですが、退職してしまうと収入がなくなったり、次の仕事のことを考えたりと、むしろ自分を追い詰めてしまうこともあります。
十分な貯金があったり、実家で生活費が抑えられたりする場合には、選択肢として考えられますが、可能なら会社には在籍しておいたほうがいいでしょう。
転職活動は少し落ち着いた状態で
もし、今の会社で解決が難しいような状態であれば、転職することになるでしょう。
ただ、本格的な転職活動は精神的に少しでも落ち着いてからにしましょう。
焦ってしまうと、目についた仕事に飛びついてしまったり、自分を満足にアピールできなかったりといいことがありません。
いきなり企業の面接には行かずに、リクルートエージェントやパソナキャリアなどの転職エージェントと話すのもいいでしょう。
客観的なアドバイスをもらうことができ、次のステップを落ち着いて考えるサポートを期待できます。
比較的軽い場合
そこまで重くないという場合には、焦る必要はありません。
自分のストレスの原因を分析して、一過性のものであれば気晴らしをしつつ、乗り越えてもいいでしょう。
今よりも酷くなりそうということであれば、早めに対処をしましょう。
以下にそれぞれのパターンごとの対応方法をご紹介するので、自分に合ったものを参考にしてもらえればと思います。
2.パターンごとの対応
a. 人間関係の問題
会社のストレスで非常に多いのが、人間関係のトラブルです。
少し話して解決するようなケースもあれば、根本的な解決が難しいものもあります。
基本的には上司に相談するのが一般的ですが、上司自体に問題がある場合にはなかなか対応に困ります。
上司以外との問題
上司以外との問題がある場合には、まず上司に相談しましょう。
話し合いの場が持たれたり、上司から本人や相手先の上司にコンタクトがあったりするでしょう。
また、特定のプロジェクトの場合には、担当変更をするなどの対策が取られることがあります。
上司との問題
上司と問題がある場合には、上司に相談するのは難しいので、上司の上司や他の部署やグループの人に相談します。
話し合いでの解決はなかなか難しいので、現実的には上司を変更したり、別部署やグループへの異動が行われることが多いです。
社内で解決できそうにない場合
たとえば、数名程度の会社で働いていたり、社長からパワハラを受けていたりと言う場合には社内での解決が困難です。
そのような場合には、転職をしたほうがいいでしょう。
事態が深刻でなければ、在職のままで転職活動をしましょう。
まず、リクナビNEXTやビズリーチなどの転職サイトに登録しておきましょう。経歴を登録しておけば、スカウトももらえます。
次に、リクルートエージェントやパソナキャリアなどの転職エージェントにも相談しましょう。
自分ひとりの力で進めるよりもプロのアドバイスを受けたほうがはるかに成功率が上がります。
b. 業務内容の問題
働いている人は好きだが、仕事がきつすぎるということもあるかと思います。
どの会社でも仕事ができる人に仕事が集中したり、ピークの時期には忙しくなったりすることはあるでしょう。
一方で、慢性的に業務時間が長かったり、精神的な負荷が大きい仕事もあります。
大企業の場合
複数のグループ会社や複数の部署、グループがあるような会社では異動の可能性があります。
あなたの今までの勤務のパフォーマンスが問題なければ、退職させるくらいなら異動先の候補が提示されます。
上司や人事の窓口に相談するのが一般的です。
中小企業の場合
中小企業の場合には、異動が難しいこともあります。仕事の種類も少なく、余剰人員を雇用する体力もないからです。
この場合には、転職を考えたほうがいいでしょう。同じく、在職のままで転職活動をしましょう。
まず、リクナビNEXTやビズリーチなどの転職サイトに登録しておきましょう。経歴を登録しておけば、スカウトももらえます。
次に、リクルートエージェントやパソナキャリアなどの転職エージェントにも相談しましょう。
c. 会社の社風や人事制度の問題
会社自体と自分の相性が悪いというケースもあります。
社風と自分が合っていない場合や人事制度に不満がある場合には、個人で対応できる範囲が限られます。
大企業の場合には、会社や部署によって大きく文化が変わることもあるので異動をしたり、給料も職種を変えることで多少変わったりすることは期待できます。
後は長期的に自分がどうしていきたいかを考えた上での判断となるでしょう。
- 社内で解決できそうな場合⇒上司や人事に相談
- 社外で解決が難しい場合⇒在職のまま転職活動
という形で対応しましょう。
さらに知っておきたいこと
ここまで、仕事がしんどいという状況への対処方法について見てきました。
長い職業人生で浮き沈みは誰しもあります。その沈んでいる時期をうまくコントロールする能力は非常に重要です。
ここでの原則を押さえながら、ぜひ自分なりの成功パターンを探してみてください。
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