営業をやっていると辞めたいタイミングが定期的に来るかと思います。
僕の場合には、だいたいピークは達成日という会社で目標を達成しようと定められている日でした。
だいたい翌月の調子がいいか悪いかは前月からわかりますし、もういいかと思うこともあります。
僕のキャリアは、営業、それ以外、営業、それ以外…という感じです。ここでは、実体験から営業を辞めるとどうなるかをお伝えします。
目次
プレッシャーから解き放たれる
引き継ぎのときの気分は非常によかったです。「よっしゃ!」という気分です。
すぐに顧客の引き継ぎリストを作って、「誰がいいかな~、ここは往訪したほうがいいかな~、ここは電話でいいかな~」という感じで考えていました。
もちろん、異動するときは迷惑をかけないように数字は作っておくので、日中はなんとなく時間を潰しながら定時で帰ります。(営業で定時はほぼいない)
それまでは定時で家に帰ることがなかったので、時間は余ります。
暇なので、趣味っぽいことを探そうとしますが、レストランを回ったり、ダーツをしたり、バーを巡ったりしてもすぐに飽きます。
そうこうしているうちに異動となります。そこそこの規模の会社だったので、階も変わります。社内転職に近いです。
- 精神的に安定
- 余暇ができる
静かな階
自分のいる階は営業が中心だったので、基本的には常にみんなが電話で誰かと話していました。
電話営業が中心だったので、受話器は武器で盾です。売上を上げるのにも、上司からの詰め(進捗どうなってんの?的な)を回避するためにも大事です。
ところが、ここの階は非常に静かでした。いわゆるバックオフィス的な業務です。
というよりも自分のところはバックオフィスの中のバックオフィスで、マニュアルを作るためのマニュアルを作るような部署でした。
営業のときには、常に複数の目標があり、それを追っています。
そこは、非常にぬるかったです。目の前にいる社員は昼過ぎにうとうとしてますし、そもそも大してやることがありません。
人事や経理であれば違ったのかも知れませんが、総務でした。しかも大して仕事がない総務です。
正直にいうと、衝撃でした。まさかこんなに楽な仕事があるなんて……
もちろん給料は営業のときと変わりません。業務量は本当に3分の1程度です。
しかも、正しくコピーするとか、正しく数字を計算するといった非常に退屈な仕事でした。そして、営業出身のいい加減さを最大限に発揮していた僕は、「こんなに間違える人は始めてです」と言われました。
このときに気づきました。「あ、これ楽しくない」と「自分に向いていない」と。
- 圧倒的なプレッシャーを感じながら電話をし続けなくても給料がもらえること
- 本当に大して仕事をしなくてもいい仕事があることがわかった
- 仕事がないことはまったく楽しくない
- 営業のほうが楽しかった
考えておきたいこと
僕の場合には、最初の仕事が営業だったので、それ以外の仕事は楽そうだなと思っていました。
事実、楽でしたが、耐えきれずに最終的には退職しました。
自分はどうやらみんなで成果に向かって一生懸命取り組むみたいなのが楽しいということがわかりました。
その後、紆余曲折あり、営業経験を活かしながら、マネジメントを経験し、起業しました。
自分の価値観
営業は自分の数字がよくないとき、成果がでないときはどうしても辞めたいと思いがちです。
ネガティブな要素が入ると冷静に判断ができません。自分は理不尽なマネジメントが好きではありませんでしたが、営業は嫌いではありませんでした。
根本的に嫌いかどうかは、見極める1つのポイントです。本当に合っていないのであれば、早めに変えたほうがいいです。
営業の違い
営業による違いも大きいです。一般的にイメージされるようなスーツを着て、外回りで理不尽な上司ではない営業もたくさんあります。
内勤中心のものもありますし、大手クライアント中心でしっかり提案を練っていくようなパターンもあります。
ここは個別の会社や上司によっても大きく異なるので注意が必要です。
参考:営業職とはどんな仕事?営業職の種類を向き・不向きとあわせて解説します
それでも辞めたい人へ
いろいろと考えたうえで、退職をしたいという人は問題ありません。
自分と同じ間違いをしないように、3つほど守ってほしいアドバイスがあります。
- いきなり退職しないこと
- 転職回数の増加、短期離職は避けたい
- 転職エージェントに相談する
いきなり退職しない
1社目は次を決めずにとりあえず退職しました。
いくつか転職活動もしましたが、結局、もともと知っていた小さな会社に入りましたが、失敗しました。
業務内容や会社の雰囲気や待遇などで、ちょっともう続けられなかったので数ヶ月で退職しました。
このときから、退職前にしっかり転職先を決めておく、少なくともプランは練っておくのが重要だとわかりました。
転職回数増加、短期離職を避ける
このような経緯で、20代中盤にして、数ヶ月の短期離職付きで二度目の転職を迎えます。
書類選考でのお祈りの連絡が増えます。もちろん、この数ヶ月で僕の能力は上がっていないかもしれないにせよ、落ちてはいません。
いくら日系企業でもそこまで形式面にとらわれないだろと考えていましたが、アウトでした。
自分は、IT業界だったので、そこまで保守的ではないと考えていましたが、いまだにそのような会社が一定数あることは驚きでした。
転職エージェントに相談する
ここで、転職エージェントに相談します。
2回目の転職でこれだけ影響があるなら3回目以降はもっと大変なんじゃないかと思い、真剣に失敗したくないという考えからでした。
正確にいうと、1回目のときに相談していたのですが、謎の自信から自分で進めようと思って、コンタクトを取らなくなっていました。
今度こそ、自分のよくわからない感覚よりもプロに頼ろうと思って、転職サイトなどとも並行しながら複数エージェントに相談しました。
最終的に紹介してもらったうちの1社に入社しました。
このときにはじめて、転職エージェントに相談するメリットがよくわかりました。
それは、彼らしか持っていない情報や彼らしかできないサポートがたくさんあるからです。
- 転職の進め方
- 該当業界・業種の求人状況
- 自分の市場価値・アピールポイント
- 自分の希望に合った求人紹介
- 行きたい会社に内定する可能性
- 書類・面接対策のアドバイス
- 落ちたときのフォロー・フィードバック
自分の場合にとくに有効だったのは、自分の希望にあった求人紹介や落ちたときのフォローです。
求人自体は転職サイトもありますし、転職関連のサービスは多数あるので、簡単に見つかります。
問題は、その会社が自分に合っているのか、自分の内定可能性は高いのか、評判はいいのかといったことです。
また、失敗したくないという思いで進めるので、書類選考や面接で落ちたときにもへこみます。
1人で受けていると、それで終わりですが、エージェント経由の場合には、フォローされたり、フィードバックをもらえたりして次につながります。
このような背景から、僕は転職エージェントに相談することを強く勧めます。
相談したうえで、別のサービスを使うのはありえますが、そもそも相談しないのはあまりにもったいないです。
あなたの転職の成功確率を上げるためにも絶対に彼らのアドバイスを受けましょう。
いくつかおすすめの転職エージェントを紹介します。複数の会社に登録して面談したうえで、相性のいい担当者とやり取りをするのがポイントです。
辞めたいと思ったときこそ冷静になる必要があります。
それは一過性のものではないのか、営業自体が嫌なのか、営業自体が嫌ではないが、会社や上司が嫌なのかなどはしっかり切り分けましょう。
ほかにも営業職について書いてあるものがあります。ぜひあわせてどうぞ。
“営業を辞めたいあなたへ。辞めてよかったこと・想定外だったこと” への1件のフィードバック