35歳はいろいろな節目の歳です。
転職では「35歳転職限界説」と呼ばれたり、「35歳までには結婚したい」と考えたりする人もいます。
ただ、今の35歳は以前言われていたような35歳とは少し違ってきています。
定年も今後、65歳に引き上げられていくので、まだ定年まで30年近くはあります。
今回はそんな35歳の年収・貯金から転職・結婚まで幅広く見ていきます。
目次
35歳の平均年収・中央値・手取り
まずは35歳年収のデータから見ましょう。
35歳男性・女性の平均年収
年代 | 30代前半 30~34歳 |
30代後半 35~39歳 |
35歳 |
ソース | 国税庁 | 国税庁 | doda |
男性 | 457 | 512 | 502 |
女性 | 315 | 300 | 390 |
全体 | 403 | 433 | 468 |
上記データを踏まえると、35歳の平均年収は、全体で420万円前後、男性は480万円、女性は360万円といったところです。
dodaはフルタイムが中心なので、女性が高めに出ますが、国税庁はパートなども含まれるため、下がります。
35歳の額面・手取り年収、額面・手取り月収
年収・月収を額面金額・手取り金額で表すと、このようになります。
額面 年収 |
手取り 年収 |
額面 月収 |
手取り 月収 |
|
男性 | 480 | 365 | 40 | 30.4 |
女性 | 360 | 279 | 30 | 23.3 |
全体 | 420 | 322 | 35 | 26.8 |
35歳の平均手取り月収は27万円前後です。
年収が上がると、手取りの比率は下がっています。
目安として、75%~80%と考えておくといいです。
自作ツールで計算しているので、詳細を知りたい方はこちらもどうぞ。
35歳の年収中央値は400万円前後
年齢が上がると、差が広がるため、平均と中央値の差が大きくなっていきます。
男性 | 女性 | |||
30~ 34歳 |
35~ 39歳 |
30~ 34歳 |
35~ 39歳 |
|
平均 | 289.0 | 324.1 | 241.6 | 254.0 |
中央値 | 272.1 | 302.6 | 231.3 | 238.1 |
乖離 | 94.2% | 93.4% | 95.7% | 93.7% |
出典:厚生労働省 平成29年賃金構造基本統計調査より作成
年代別の差を見ると、35歳の場合には、中央値は平均よりも6%程度低いことがわかります。
つまり、全体平均が420万円の場合には中央値は395万円となります。
都道府県ごとの違い
都道府県によっても金額は大きく違います。
東京都が最高で、平均よりも2割以上大きく、青森県が最低で2割以下となります。
平均月収 | 平均と比較 | |
全国平均 | 30.43 | |
青森県 | 23.48 | 77.2% |
東京都 | 37.75 | 124.1% |
出典:厚生労働省 平成29年賃金構造基本統計調査より作成
全体が420万円の場合には、324万円~521万円と地域によって差が大きくなっています。
35歳男女の年収分布
35歳男性の年収分布
どれくらいの年収の人が多いのでしょうか。
厚労省の賃金構造基本統計調査のデータから見ていきます。
35歳ちょうどのデータはないので、だいたいの数字を推測します。
- 年収400万円以上:47%(2人に1人)
- 年収500万円以上:25%(4人に1人)
- 年収600万円以上:14%
- 年収700万円以上:7%
- 年収800万円以上:4%(25人に1人)
- 年収900万円以上:2%
- 年収1,000万円以上:1%(100人に1人)
400万円以上の時点で半分程度となり、そこから100万円上がるごとに、さらに半分程度に減っていきます。
35歳であっても年収600万円を超える人はかなり少数となることがわかります。
35歳女性の年収分布
女性の分布も見ていきましょう。
- 年収300万円以上:58%
- 年収400万円以上:22%(5人に1人)
- 年収500万円以上:4%
- 年収600万円以上:1%(100人に1人)
400万円未満にかなり集中していることがわかります。
ただ、これは育児や出産の関係で、パートとして働いている人や時短勤務の人も含みます。
35歳の平均貯金額・貯金の中央値
35歳の平均貯金・中央値
2人以上世帯と単身世帯のデータがあります。
35歳の平均貯金額は、このようになります。
- 2人以上世帯は470万円前後
- 単身世帯は590万円前後
詳細を見ていきます。
年代別の貯金額の平均・中央値
2人以上 世帯 |
単身 世帯 |
|||||
年代 | 平均 | 中央 値 |
貯金0 の割合 |
平均 | 中央 値 |
貯金0 の割合 |
20歳代 | 321 | 77 | 35.6% | 142 | 0 | 61.0% |
30歳代 | 470 | 200 | 33.7% | 589 | 83 | 40.4% |
40歳代 | 643 | 220 | 33.7% | 936 | 30 | 45.9% |
50歳代 | 1,113 | 400 | 31.8% | 1,342 | 130 | 43.0% |
60歳代 | 1,411 | 601 | 29.4% | 1,835 | 300 | 37.3% |
70歳以上 | 1,768 | 600 | 28.3% | – | – | 0.0% |
全体 | 1,151 | 380 | 31.2% | 942 | 32 | 46.4% |
出典:金融広報中央委員会 「家計の金融行動に関する世論調査」より作成
2人以上世帯
35歳の貯金を30代の平均と同程度だと考えると、平均貯金が2人で470万円です。
1人分で考えると、だいたい235万円になります。
単身世帯
単身世帯は、589万円とこちらの方が多いです。
中央値は83万円と格差が大きいことがわかります。
貯金額500万円・1,000万円・2,000万円以上
単身世帯と2人以上世帯の貯金それぞれを計算しました。
30代になると、金融資産がかなり増えるようです。
- 500万円以上の世帯がどちらも3割近く
- 1,000万円以上の世帯も2人以上世帯で10%以上、単身世帯では、18.5%
- 2,000万円以上の世帯も2人以上世帯で約4%、単身世帯では12.6%
興味深いのは、お金を使わないせいか、単身世帯の金融資産が増えています。
金融資産500万・1,000万・2,000万円・3,000万円以上の世帯
500万円 以上割合 |
1,000万円 以上割合 |
2,000万円 以上割合 |
3,000万円 以上割合 |
|||||
2人以上 世帯 |
単身 世帯 |
2人以上 世帯 |
単身 世帯 |
2人以上 世帯 |
単身 世帯 |
2人以上 世帯 |
単身 世帯 |
|
20歳代 | 17.1 | 8.3 | 6.8 | 2.3 | 3.4 | 1.2 | 1.1 | 0.6 |
30歳代 | 27.1 | 29.0 | 11.3 | 18.5 | 3.9 | 8.7 | 2.3 | 3.7 |
40歳代 | 36.4 | 33.2 | 20.7 | 21.3 | 8.1 | 11.3 | 3.4 | 7.7 |
50歳代 | 44.6 | 40.3 | 32.8 | 28.4 | 17.1 | 18.0 | 8.7 | 12.7 |
60歳代 | 51.2 | 45.5 | 40.1 | 36.0 | 23.8 | 23.4 | 15.7 | 17.4 |
70歳以上 | 53.0 | – | 42.8 | – | 27.7 | – | 18.8 | – |
出典:金融広報中央委員会 「家計の金融行動に関する世論調査」より作成
30代貯金なしは3人に1人以上
30代は、2人以上世帯・単身世帯ともに、33%以上が、貯金(金融資産)がまったくありません。
とくに単身世帯においては、40%近くが貯金なしとなっています。金融資産が多い人と少ない人での差が広がっているようです。
あればあるほどいいというわけではありませんが、備えとしても最低限の貯金は欲しいですよね。
2人以上 世帯 |
単身 世帯 |
|
20歳代 | 35.6 | 61.0 |
30歳代 | 33.7 | 40.4 |
40歳代 | 33.7 | 45.9 |
50歳代 | 31.8 | 43.0 |
60歳代 | 29.4 | 37.3 |
70歳以上 | 28.3 | – |
出典:金融広報中央委員会 「家計の金融行動に関する世論調査」より作成
35歳の仕事・転職事情
年収や貯金を増やしていくうえで、選ぶ仕事は重要です。
これまでの実績を活かすことで、より好条件、より高度な仕事に移ることができます。
すべての人が転職をした方がいいわけではありませんが、選択肢は広く検討したほうがいいでしょう。
ただ、35歳からの転職は戦略が重要です。
マッチする会社を見つける
30代後半の転職はポテンシャルがほとんど評価されません。
あなたの経験やスキルを活かせる仕事を見つけて、アピールすることが求められます。
違う業界、違う職種であなたの能力が活かせるということもあります。
また、そのときの求人需要や企業に対するアピールの方法で成功確率は大きく変わります。
そこで、30代の転職のポイントは、転職エージェントを活用することです。
プロに相談する
彼らは転職のプロで毎日多くの転職者をサポートしています。
あなたに合った求人紹介や内定をもらうための選考のサポートをしてもらえます。
よく家族に相談をしたり、友人に相談をしたりする人がいますが、彼らは転職のプロではありません。
確実に成功させるためにも転職のプロのアドバイスを絶対に受けましょう。
30歳、35歳、40歳、45歳といったタイミングで選択肢はがくっと減っていきます。
今、応募できる仕事の多くは時間が経つと応募できなくなってしまいます。少しでも早く動き出すことが重要です。
おすすめの転職エージェント
転職エージェントは、大手の総合型エージェントに相談しましょう。
求人数も多く、サポートの質も安定している会社がこちらです。
早めに相談しておきましょう。
あわせて、リクナビNEXTやミイダスなどの転職サイトも活用しましょう。
エージェントに頼りながら自分でも探すことでベストな求人が見つかる可能性を上げることができます。
活用したい転職サービス
業界最大級のリクルートエージェント
公式サイト:https://www.r-agent.com/
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- 転職実績も国内最大水準
- 担当アドバイザーが優秀
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どんな人でも登録してまず間違いないエージェントです。
サポートが強いパソナキャリア
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- サポートが評判になるレベル
- はじめての転職、女性の転職にも強い
- ほかでは不利になる人でも大丈夫
パソナキャリアは大手の中でもサポートが抜群にいいです。
パソナキャリアは創業時からはじめての転職や女性の転職支援に力を入れています。
あらゆる人に手厚いサポートを提供しているということです。
求人数が多い中で、サポート体制が優れているという万人に勧められるエージェントです。
求人多数のリクナビNEXT
公式サイト:https://next.rikunabi.com/
- 大手から中小まで求人の質・量ともに圧倒的
- 自分で探すだけでなく、スカウトにも期待できる
- 転職者で使っている人が多い
リクナビNEXTは総合型の転職サイトとして、圧倒的に強いサイトです。
求人数が多く、地方やマイナーな職種に関しても対応しています。
また、履歴書や職務経歴書の作成に関してツールが用意されていたりと、エージェントにはないサポートがあります。
スカウトもかなり来るので、こちらも早めに登録して、情報をしっかり入力しておきましょう。
いろいろな転職方法
年収500万円・600万円から800万円~1,000万円を狙う
35歳で高年収を狙う方法もあります。
現在の年収が600万円以上の人は、800万円くらいは狙えます。
外資系企業や年収帯の高い企業であれば、35歳で1,000万円はありますし、1回の転職では難しくても、2回に分けて上げていくこともできます。
現職で年収500万円を超えていて、実績もあるという人はぜひチャレンジしましょう。
高年収求人に特化した転職サイトがあります。
JACリクルートメント
- ハイクラス案件、海外案件に強い
- 求人の質も年収も高い
- アドバイザーは優秀
JACリクルートメントは大手ですが、ハイクラス求人や海外求人に強いです。
求人の質は非常に良く、総合系の中では抜きん出ていています。
また、アドバイザーも優秀で、サポートの評判もいいです。
一度、登録しておくと継続的に求人が紹介されるので、ハイクラス案件を狙う人は必ず登録しておきたいエージェントです。
ビズリーチ
- ハイクラス案件、海外案件に強い
- 転職サイトにも転職エージェントにも使える
- 年収600万円が最低ライン
現在の年収が600万円以上という人はビズリーチを強くおすすめします。
即戦力人材という言葉が使われていますが、もともとは年収1,000万円以上の人向けのハイクラス、会員制の転職サービスです。
年収1,000万円以上の案件も多数あり、ほかのサイトとは求人の質が違います。
経歴を登録しておけば、企業からもエージェントからの連絡(スカウト)もたくさん来ます。
キャリアカーバー
- ハイクラス案件に強い
- 複数の転職エージェントとして使える
- 年収600万円が最低ライン
キャリアカーバーもビズリーチに近い使い方ができます。
職務経歴を登録しておけば、エージェントから連絡が来ます。
ビズリーチとはまた別の求人があるので、両方登録しておくのがおすすめです。
スカウトを定期的に確認して、よさそうな求人を探しましょう。
35歳の結婚・未婚事情
20代のときには、30歳まで、30代の人は35歳までに結婚したいという人が多いですよね。
では、35歳の結婚率はどうなっているのでしょうか。35歳の時点で、全体で68.6%、男性で63.3%、女性で74.0%が結婚を経験しています。
全体でも3分の2以上、男性も3分の2近く、女性は4人中3人が既婚とかなり多くの人が結婚をしています。
結婚経験率(全体-未婚率)のデータ
全体 | 男性 | 女性 | |
25歳 | 23.1% | 19.7% | 26.7% |
30歳 | 53.7% | 48.0% | 59.6% |
35歳 | 68.6% | 63.3% | 74.0% |
40歳 | 74.7% | 69.7% | 79.9% |
45歳 | 78.0% | 73.1% | 82.8% |
50歳 | 82.3% | 77.9% | 86.6% |
55歳 | 86.5% | 82.3% | 90.6% |
60歳 | 89.4% | 85.5% | 93.2% |
まだ結婚していないあなたへ
恋人がいない方はまずそこから始めましょう。これからとなると、多少の妥協も必要となってきます。
何が譲れなくて、何が譲れるのかを考えましょう子供が欲しいという方は、今この瞬間に動きましょう。
40代になってしまうと、妊娠の確率が大幅に下がります。少しでも高いうちに行動しましょう。
恋活
自分に自信があったり、見た目が良かったり、稼いでいる方は手軽に始められる恋活アプリ(マッチングアプリ)をぜひ使いましょう。
真剣な目的はやはり、大手の会社が運営しているものの方が安心感がありますね。
定番アプリのPairs
1つ目は、Pairsです。マッチングアプリの中でも有名なので、知っている人もいるかと思います。
前の職場でたまたま話していたときに、そこで話していた6人のうち5人が使っていたということもありました。
評判の理由は実際に会える人が多いからです。周りでも付き合ったり、結婚している人がいます。
実際に僕も使いましたが、登録者も多く、いろいろなタイプの人がいてデートまでつながりやすかったです。
Facebook連携で友人が表示されないようになっていますし、まず間違いないのないサービスです。
Daigo監修のWith
メンタリストのDaigoさんが監修をしていて、上場企業が運営する恋活アプリのwithです。
心理学・統計学を用いたアプローチで、定期的にイベントを開催したり、趣味や共通点を活用したりしてマッチ率も上がります。
積極的にプロモーションやイベントを開催しているので、男女ともにアクティブな人が多い印象でした。
数人会っただけの肌感ですが、ほかのサービスよりも真面目なユーザーが多く、恋活アプリの中でも結婚に結びつけやすくなっています。
どうしてもアプリによって合う人・合わない人というのがあります。迷ったら複数、登録してみて自分に合ったものを選びましょう。
婚活
恋活・婚活アプリはどうしても見た目や学歴・収入などわかりやすい引きがある人に人気が集中します。
とくに30代後半となると、どうしてもそれまでよりはアプローチされにくくなります。
でも実際に、結婚するとなったときには、それだけでは決めませんよね。それに恋活アプリは、結婚したい人だけが使うとは限りません。
ただ、恋人が欲しい人や既婚の人が…と、モチベーションもさまざまです。
結婚相談所の場合には、結婚したいという意思で登録するものですし、アドバイザーのサポートもあります。
30代前半と、35歳は大した違いがないと思われるかもしれませんが、大きく印象が違います。
そして、このことはあなた自信の魅力とはなんの関係もありません。そんなもったいない理由でチャンスを減らしたくないですよね。
ゼクシィ縁結びカウンター
結婚情報誌のゼクシィは聞いたことがあると思います。ゼクシィでも結婚相談のサポートをしているのは知っていますか?
もともと母体のリクルートは転職サイトや転職エージェントの先駆けでマッチングには定評があります。
会員はすでに2万人を超えていて、カウンターで対面のサポートも受けられます。入会金が3万円に月会費が9千円のプランもあります。
ゼクシィというブランドの安心感、対面でのサポート体制、低めの料金設定が魅力的です。無料で相談ができますので、まずは相談してみましょう。
エン婚活エージェント
転職サイトや転職エージェントを運営しているエン・ジャパンも実は婚活サポートをしています。
最大の特徴はすべてオンラインで完結し、費用が非常に抑えられるということです。
結婚相談所というと入会金が高いイメージがありますが、エン婚活の入会費は9,800円です。月会費も12,000円でほかではありえない水準となっています。
直接の面談はありませんが、専任コンシェルジュが付き、月に6名以上の紹介があります。サービスの無料体験や返金保証もあり、始めやすくなっています。
35歳でやるべきこと
35歳にもなると、何をやるべきかというよりも何をやらないかを考えていくことも大事ですね。
20代のときにあんなに元気だった人が大人しくなっていたり、逆に目立たなかった人が活躍していたりします。
人生は本当にわからないですね。
定年がこれから65歳になりますし、30年後に70歳になっても不思議ではありません。
周りのことも気になりますが、自分の基準で、楽しくいきていけるといいですね。
ほかにも30代やキャリアに関しての記事があります。こちらも合わせてどうぞ。