仕事にストレスはつきものです。
ただ、適度なストレスは必要ですが、過剰なストレスはただの苦痛です。
ストレスのレベルはかなり幅広く、ちょっとカラオケに行って解消できるものもあれば病気に近くなるケースもあります。
ストレスレベルごとにどのように対応すればいいか、どういう状態では仕事を辞めた方がいいのかなどを見ていきます。
目次
仕事のストレスを抱える人は多い?
仕事のストレスを抱える人はどの程度いるのでしょうか?
チューリッヒ生命が『2018年 ビジネスパーソンが抱えるストレスに関する調査』を発表しているので、これを参考に見ていきます。
7割以上がストレスを感じている
「非常にストレスを感じている」が30%、「ややストレスを感じている」が43%とかなり多くの人がストレスを感じているようです。
ストレスランキングでは人間関係が上位
複数回答可能とはいえ、上司との人間関係にストレスを感じる人が4割ほどいて、非常に多いことがわかります。
次も同僚との人間関係で、同じく人間関係が上位です。
そこから仕事、待遇という順番になっています。
1位:上司との人間関係 38.9%
2位:同僚との人間関係 29.0%
3位:仕事の内容 27.2%
4位:仕事の量が多い 26.8%
5位:給与や福利厚生などの待遇面 25.6%
退職理由では待遇がより上位に来ることが多いので興味深いです。
退職まではしない人も人間関係でそれなりにストレスを感じているのかもしれません。
ストレスの解消方法
ストレスの解消方法についても調査されているので、あわせて見ていきます。
1位:おいしいものを食べる 48.4%
2位:身体を動かす 34.3%
3位:睡眠・休息を取る 33.4%
4位:趣味に没頭する 30.9%
5位:お酒を飲む 21.9%
食べる、運動する、休むというのが多いようです。
人によってパターンはありますが、ストレス解消方法として趣味を選ぶ人はそこまで多くないようです。
仕事のストレスの3段階
仕事のストレスにもいろいろあります。
おいしい食事を食べて、たくさん寝れば回復するものもあれば、そうでないものもあるでしょう。
ここでは、わかりやすくストレスレベルを3つに分けて見ていきます。
- 低:仕事でときどき、イライラする
- 中:仕事のストレスがずっと続いている
- 高:頭の中が仕事のことでいっぱい、もしくは何も考えられない
低:仕事でイライラする
あまり気にする必要のないレベルです。
多少のストレスは避けられないので、ストレスを無くす方法よりも上手にストレスを解消していく方がいいです。
自分なりの解消方法を見つけましょう。
中:仕事のストレスがずっと続く
ここは黄色信号で、少し注意が必要です。
ストレスが一定までの場合には自分でも認識できますが、さらに大きくなるストレスに気づかないことがあるからです。
精神・体調に影響があるかどうか、恒常的かどうかがチェックポイントです。
具体的にはこのような状態です。
- 残業が恒常的に多く、身体がだるい
- 上司と気が合わず、毎日楽しく仕事ができない
- 社風に合わず、勤務中しんどい
- 自分の仕事が楽しくない、辛い
この状態で根本的に解決するのが重要ですが、気づいたら悪化しているケースもあります。
高:仕事のストレスがよくわからない
仕事のストレスがあまりにも大きくなると危険です。
冷静さが欠けてしまい、客観的に自分が見れなくなります。
具体的にはこのような状態です。
- 休日も仕事のことばかり考えている
- 仕事のことを考えると、気分が悪くなる
- 仕事中に常に怒られないことだけを考えている
- どうすればいいかわからない
この状態になると、自分だけで解決せずにいかに周りの協力を得るかということが重要になります。
ストレスレベルごとの対処
続いて、上のストレスレベルごとに対処法について見ていきます。
低:気晴らしをする
根本的には問題がない場合には、一般的に気分転換といわれるものが有効です。
たとえば以下のようなものです。
- 飲みに行く
- カラオケに行く
- スポーツをする
- 旅行に行く
- 本を読む
- 映画を見る
- ゲームをする
ストレスは溜め込まないようにして、定期的に発散するようにしましょう。
いろいろと試してみて、自分に合ったものを見つけておくと楽になります。
中:解決する
ストレスレベルにもよりますが、精神的に余裕がある場合には根本的な解決策を考えましょう。
精神的に余裕がない場合には、まずは気晴らしをしたり、休んだりして回復しましょう。
余裕がある状態を取り戻すのがもっとも重要です。
ストレスの原因を整理する
冷静になったうえで、自分が仕事をするうえで何がストレスになっているのかを考えましょう。
上でもランキングで見ましたが、よくある不満は以下のようなものです。
- 人間関係
- 給料
- 役職
- 業務内容
- 人事評価
- 労働条件
- 会社の雰囲気
上司との人間関係があれば、上司のどんなところにストレスが溜まっているのかを掘り下げて考えましょう。
過去の上司と比較してもいいですし、あなたが気持ちよく働ける相手とそうでない相手を比較するのもいいでしょう。
早めに自分なりの感覚が理解できるようになると、その後の働き方も仕事の選び方も楽になります。
紙に書くのはおすすめです。わかったつもりにならず、思考がクリアになります。
社内と社外で解決する
ストレス度が高い悩みであれば、すでにいろいろと改善するために試しているかもしれません。
もし、それでも改善しないようであれば、会社内で異動したり、会社外に転職したりする選択肢があります。
ストレス度がそこまで高くない場合には、解決を目指したほうがいいですが、高くなったら逃げ出すほうがいいです。
大企業であれば、社内異動はおすすめです。
部署が変われば、まったく違う会社のようになったり、働く人も変わったりと社内転職のように活用できます。
会社規模的に難しい、制度的に異動は難しいという場合には、転職も考えましょう。
転職に関してはほかの記事でもご紹介しています。
高:逃げる・休む
一にも二にも自分の身を守ることが大事です。
休職、退職などで時間を取って冷静になるのが最初です。
もし有給が残っていれば何日か連続で取得するのもいいでしょう。
たとえば、月曜日と金曜日に休みを取れば、4連休ができます。
少し時間が経って適度な距離感で見れるようになるまで待ちましょう。
無理に続けた結果、体調を崩してしまい、ブランクが長くなってしまう人がいます。
日本では頑張りすぎる人が多く、外国人であればとっくに退職する状況でも働き続けてしまう人が多いです。
傷は浅いうちに脱出して、十分に回復しましょう。
いきなり退職は避けた方がいいですが、退職も選択肢の1つになります。
ちなみに、会社ともめている場合では退職は一方的な通知で可能です。
内容証明などで送信して2週間が経過すれば、退職は成立します。詳しくはこちらもどうぞ。
さらに知っておきたいこと
ここでは、仕事のストレスの認識から対処法までストレスについて幅広く見てきました。
ストレスは軽いうちはいいですが、知らず知らずのうちに大きくなっていることもあります。
定期的にリフレッシュしつつ、根本的な問題は解決したり、避けたりできるようにするといいですね。
他にもキャリアに関するコンテンツがあります。こちらもあわせてどうぞ。