年収1,000万円というと世間的には高収入です。
ただ、3割弱が税金として取られてしまうので、手取り額はイメージほど多くはなりません。
年収1,000万円だけど、月々の手取りは60万円って少しギャップがありますね。
ここでは、年収1000万円の税金と手取り事情について見ていきます。
目次
額面年収1,000万円の手取り金額
手取り年収720万円で手取り月収は60万円
年収1,000万円でも実際に手に入る金額は720万円前後です。
年収は額面ともいわれる総支給額ですが、ここから
- 税金(所得税、住民税など)
- 社会保険料(健康保険、年金保険、雇用保険、介護保険)
が引かれます。
年収1,000万円の手取り金額は
- 年収で約720万円
- 月収で約60万円
となります。
税金、社会保険料はいくらか?
年収1,000万円に対する具体的な税金や社会保険などの内訳を計算したものがこちらです。
独身、東京の協会けんぽ、40歳未満というような前提をおいていますので、人によって違います。
月収 | 年収 | ||
額面 | 83.3 | 1,000.0 | |
社会 保険 |
厚生年金 保険料 |
5.7 | 68.1 |
健康 保険料 |
4.1 | 49.3 | |
雇用 保険料 |
0.3 | 3.0 | |
介護 保険料 |
0.0 | 0.0 | |
税金 | 住民税 | 6.3 | 75.2 |
所得税額 | 6.9 | 83.3 | |
手取り | 59.8 | 718.1 |
所得税、住民税、年金保険料などの負担が大きくなっています。
所得税は80万円以上
所得税は累進課税となっているので、以下のように所得が増えるほど大きくなります。
切りのいい数字で具体的に計算すると、以下のようになります。
年収 (万円) |
所得 税額 |
年収 比率 |
300 | 5.6 | 1.9% |
400 | 8.6 | 2.2% |
500 | 14.3 | 2.9% |
600 | 20.8 | 3.5% |
700 | 31.9 | 4.6% |
800 | 48.5 | 6.1% |
900 | 65.9 | 7.3% |
1,000 | 83.3 | 8.3% |
1,500 | 211.8 | 14.1% |
2,000 | 377.3 | 18.9% |
よく所得税は、一部の人が大半を負担しているといわれます。
上記の計算だと、年収1000万円の人は年収300万円の人の約15倍を所得税として収めています。
こうした理由で、手取り金額が少なくなるわけです。
節税は可能か?
個人事業主であれば、いろいろと経費にする方法がありますが、サラリーマンの場合には難しいです。
方法が限定されますし、ほとんどはお金が出ていくものなので、あまりおすすめできません。
ふるさと納税で節税
確実な節税方法の一つはふるさと納税です。
年収1,000万円前後の場合には、ふるさと納税で節約できる金額は17~8万円程度です。
実際にもらえる商品は10万円前後のものでしょう。
個人事業主の節税
個人事業主の節税は、書籍や打ち合わせ、会食などで業務に関連するものを計上することで可能です。
個人事業主はサラリーマンと違い、年金や保険料をすべて自分で払う必要があります。
事業に関連するものは、経費にして少しでも税金を減らすようにしましょう。
年収1,000万円以上の手取り金額
手取りが1,000万円以上になると、額面に対する手取りはさらに減ります。
年収 | 手取り | 手取り比率 |
1,000 | 718 | 71.8% |
1,500 | 1,011 | 67.4% |
2,000 | 1,285 | 64.2% |
4,000 | 2,274 | 56.8% |
実際に使える金額をリアルに考えると、意外と増えない可能性もあるので注意が必要です。
計算方法の詳細など興味がある方はこちらもどうぞ。
年収1,000万円の仕事・年収を増やす方法
年収1000万円から収入をさらに増やすにはどうすればいいのでしょうか?
資産運用で増やす
一定の貯蓄があるのであれば、お金でお金を儲ける方法もあります。
自分で株式の取引を行う場合には、DMMや楽天証券で口座を開いておきましょう。
自分で株式はちょっと、という方は、投資信託などもありです。
三井住友アセットマネジメントの投資信託やウェルスナビのロボットアドバイザーは、ほとんど手間がかかりません。
転職して年収を上げる
転職はやり方さえ間違えなければ、年収を上げるだけではなく、より充実した仕事に取り組める可能性があります。
とくに、年収1,000万円を超えている方は応募できる求人が大きく変わるチャンスです。
2つのポイントを押さえると、成功確率が大幅に上がります。
在職中に転職活動をする
よくある失敗のパターンがいきなり会社を退職してしまうことです。
僕も経験がありますが、退職すると経済的にも精神的にも不安定な状態になります。
転職はうまくいけばすぐに決まりますが、予想以上に時間がかかることもあります。
焦って決めないようにしましょう。
ハイクラス向けの転職サービスを使う
年収1,000万円以上の人はハイクラス向けの転職サービスを活用しましょう。
それは活用できるサービスがこのレンジから変わってくるからです。
転職をしたことがある人もない人もリクナビNEXTやマイナビは聞いたことがあると思います。
こうしたサイトは万人向けの転職サイトなので、求人も玉石混交です。
企業からスカウトが来ても、一斉送信のコピペのようなものもあります。
具体的には、JACリクルートメント、ビズリーチ、CAREERCARVERなどです。
検索できる求人の質もスカウトで来る求人もまったく違います。
年収1,500万円以上といった求人もあります。
ベンチャー企業の経営陣のポジションや外資大手企業の求人なども来ます。
ぜひこの年収帯の人はぜひ登録しておきましょう。
JACリクルートメント
公式サイト:https://www.jac-recruitment.jp
- ハイクラス案件、海外案件に強い
- 求人の質も年収も高い
- アドバイザーは優秀
JACリクルートメントは大手ですが、ハイクラス求人や海外求人に強いです。
求人の質は非常に良く、総合系の中では抜きん出ていています。
また、アドバイザーも優秀で、サポートの評判もいいです。
一度、登録しておくと継続的に求人が紹介されるので、ハイクラス案件を狙う人は必ず登録しておきたいエージェントです。
転職エージェントに相談する
もう1つは転職エージェントを活用することです。
求人のレベルが上がると、このような理由から難易度が上がります。
- 非公開求人が増える
- マッチングがしにくくなる
- 選考もシビアになる
「うちの会社で副社長を募集します!」という求人広告を見たことないですよね?
ポジションが上がると表に出せない情報が増えます。
専門性も上がるので、自分にぴったり合う求人も少ないです。
選考もある程度のポジションであれば、企業側も力を入れてチェックします。
このすべてで、あなたの成功をバックアップしてくれるのが転職エージェントです。
彼らは非公開求人を扱い、あなたに合った求人を探し、受かるためのアドバイスもしてくれます。
転職エージェントの人は、毎日のように新しい人と会い、転職のアドバイスをしています。
せいぜい数回しか転職を経験しない人からすると、彼らは力強い戦力です。
ハイクラス案件にも強い転職エージェントを紹介するので、ぜひ相談しましょう。
重要なのは、実際にレジュメを登録したり、転職エージェントに会ったりして動いてみることです。
転職は年齢との勝負で30歳・35歳・40歳とタイミングによって選択肢の数が大きく変わります。
感覚的にはそれぞれのタイミングで、半分ずつになっていくイメージです。
転職を考えている人は少しでも早めに動くようにしましょう。
リクルートエージェント
公式サイト:https://www.r-agent.com/
- 国内最大級、10万件超えの求人数
- 転職実績も国内最大水準
- 担当アドバイザーが優秀
リクルートエージェントは間違いのないエージェントの1つです。
求人数は国内最高水準で、実際に転職している人数も最高レベルです。
土日も面談対応していますし、エージェントの人も優秀で、話が早いです。
どんな人でも登録してまず間違いないエージェントです。
普段から市場価値を意識する
とりあえず、自分の適正年収を知りたいという方はMIIDASというサービスがあります。
診断するとこのように、あなたに合った実際の求人や想定年収が表示されます。
そのまま、応募ができたり、企業から連絡が来たりします。こちらもどうぞ。
副業で増やす
本業の忙しさや業務の内容にもよりますが、副業で稼ぐという選択肢もあります。
営業や経理、事務などは難易度が高いですが、エンジニアやデザイナー、Webマーケティングなどはやりやすいです。
別記事でも説明しているので、どうぞ。
さらに知っておきたいこと
ここでは、年収1,000万円の手取り金額について見てきました。ほかにも関連コンテンツがあります。
お金だけが重要なわけではありませんが、少し収入が増えるだけで、キャリアの選択肢は格段に増えます。
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